フリースは、登山で1年中活躍するミドルレイヤーです。
真夏の低山では不要ですが、少し標高が高い山へ行く時は真夏でも、フリースを持って行き、着る場面は多くなります。
なぜフリースが良いのか?、どんなフリースが良いのか?、おすすめのフリースは?
などを解説しますので、最後まで読んで頂きたいです。
フリースとは
石油を原料とするポリエチレンテレフタラートを使用した、ポリエステルの起毛素材のことです。
元々、機能性の高さからアウトドアウェアとして広まりましたが、今では普段着など身近な存在になっています。
フリースのメリット
1,保温性に優れている・・・起毛している毛の間に空気を蓄える
2,軽い・・・持ち運びしやすい
3,肌触りが良い・・・気持ち良くてホッとする ^^
4,丈夫・・・毛足が短い物は引っかかり難い。
ブラシをかけて毛足を立てれば長く保温性が保たれる
5,吸水性に優れている・・・タオル程の吸水性は無いけど汗を吸い上げることは出来ます
6,通気性に優れている・・・あまり目が積んでいないので空気を通します
7,自宅で気軽に洗濯出来る・・・出来ないものもあるので確認を。
これらのメリットが、登山で活躍する理由にもなっています。

フリースのデメリット
何にでもメリットがあればデメリットもあります。
フリースも万能では無いので、デメリットもお伝えしますね。
1,静電気が起きやすい・・・フリースを着ている時ドアノブを触るとパチッ! ^^;
2,火に弱い・・・原料が石油なので火が点きやすく、キッチンでは火傷をする場合も。
屋外では、焚火の火の粉が着くと穴が開いてしまいます。
3,摩擦に弱い・・・毛玉が出来やすいので毛玉を取り続けていると生地が薄くなっていく
4,起毛が潰れてしまうと保温性が落ちる・・・犬用のブラシで梳かすと立ち上がります
5,嵩張る・・・元々の生地に厚みがあるので押さえて嵩がげる事は無いです
ミドルレイヤーとは
レイヤーとはウェアのことで、レイヤリングは重ね着のことです
登山では、脱いだり重ね着したりして、体温調節をすることが大事。
その中でミドルレイヤーと言うのは、簡単に言うと『中間着』で上着と肌に直接触れるウェアの間に、保温を目的に着るものです
『登山の服装はレイヤリングが基本』という記事で詳しく解説しているので、読んでくださいね。
ミドルレイヤーの役割
体を保温すると言う役目が大きいのですが、保温だけしか機能が無いのは困ります。
それは、ベースレイヤー(Tシャツなど)の吸汗速乾機能で吸い上げ、外へ放湿した湿気をミドルレイヤーが吸い取り、放湿して
くれなけれ、ば蒸れてしまうからです。^^
ミドルレイヤーの種類
一言でミドルレイヤーと言っても、その種類はとても多いです。
シャツ・ジャケット・フリース・ソフトシェル・化繊インサレーション・ダウンインサレーション
大きく分けても、これだけあります。
※インサレーションとは、中綿が入った防寒着のことです
この中から、今回は1年中活躍するフリースを取り上げていますよ。
フリースを着るのはどんな時?
登山は激しいスポーツなので、歩いている時は暑くて汗をかきます。
でも動きを止めると、山の冷たい風に体が冷やされてしまうのです。
この体を冷やすという事は、低体温症のリスクが高くなることで、避けなければなりません。
フリースを着るタイミング
1,休憩のとき
2,天候悪化で気温が下がった時
3,標高が高い山へ行くとき(真夏でも)
こういった時に、フリースが活躍します。
軽いので、常にザックに入れていても苦になりませんしね。
立ち止まって風が冷たいとか、ヒンヤリすると感じた時には、フリースを羽織ると良いです。
また天候が悪化すると、気温が一気に下がる時もあります。
レインウェの下に、保温用のフリースを着るのが良いんです。
さらに標高が高い山は、下界が真夏でも上は晩秋から冬くらいの気温なんですよ。
日中はそれほど冷えなくても、日が傾いて来ると一気に寒くなります。
テント泊でも小屋泊でも、夜はフリースを着こんで布団やシュラフに入るほどです。
フリースは優れたミドルレイヤー
吸汗速乾・通気性・軽量・保温性など、登山にはとても便利なミドルレイヤーなので、山用に1枚は持っていてください。
フリースの素材別種類
フリースはポチエステルだと上に書きましたが、それ以外にも色々あります。
素材による特徴も違うので、自分の登山スタイルや好みに合わせて、選ぶんでください。
ポリエステルフリース
1番多く見るフリースが、ポリエステルのものでしょう。
軽量で・速乾性・吸湿性に優れていて、保温性もあるし通気性もあるという、登山には最適なフリースです。
洗濯は普通に洗えますが、熱には弱いので乾燥機は使わない方が良いでしょう。
乾燥機を使わなくても、乾きは早いですよ。
ウールフリース
名前の通りウール素材で出来たフリースです。
ウールの持つ保温性の高さと、吸湿性・汗がニオイ難いという特徴があります
ただウールなので、お洗濯は専用洗剤を使い乾燥機は使わない方が良いです。
コットンフリース
コットンとポリエステルを混紡したものですが、コットンの割合が多いものを指します。
肌触りの良さと吸湿性に、ポリエステルの速乾性が加わったもので、パジャマやスウェットシャツなどに使われています。
マイクロフリース
薄手で軽量、吸湿性や速乾性は、ポリエステルフリースと同じです。
しかし保温性がやや劣るので、行動中に着るのにはちょうど良いでしょう。
また肌触りの良さも、マイクロフリースが1番じゃないかと私は感じています。
洗濯は、普通の物と同じように洗えて、乾きも早いです。
シェルパフリース
厚手のジャケットなどが多く、ふかふかした感触と保温性の高さが特徴です。
滑らかな肌触りの良さも、特徴になっています。。
洗濯は普通に出来ますが、毛玉が出来やすいので注意が必要です。
フレンチテリーフリース
これは、フリースと言うとイメージが違うかも知れません。
裏側がループになったスウェット、を思い浮かべて頂くと分かりやすいかも。
これもフリースなの?って思っちゃいましたけど、一応名前にフリースが付いていたので
取り上げて見ました。^^;
フリースの選び方
普段に着るフリースは、厚手でモコモコした物が暖かくて良いのですよね。
でも登山で、ミドルレイヤーとして着る場合は、あまり厚手では無くて、モコモコし過ぎないものがおすすめです。
それは、保温性が高いフリースなので、行動中に着たら暑すぎる!では困るから。
さらに、ミドルレイヤーは中間着ですから、上着を着る事も考える必要があります。
上着とのサイズ感を考えて選ぶのも大事なんです。
なので標高が高い山へ行く時は、行動中に着る薄手のフリースと、夕方から朝の寒い時間帯に着る、少し厚手の物を私は持って行
っています。
薄手と言うのは、こんな風に毛足が短いものです。
フルオープンファスナーがおすすめ
薄手のフリースは、ハーフジップの物が多く出回っています。
でも、より体温調節がし易いように、ファスナーが全開できるものの方が良いと考えています。
トップ画像は、私が何年も着ていてヨレているものですが(汗)、テント泊には必ず持って行ってます。
暑すぎず薄すぎずだから、夕方から朝までだけでは無く、朝の歩き始めにも活躍しているんです。
おすすめフリース
それでは、薄手の物から休憩中や泊りの時に着る厚手のものまでを
ご紹介していきますね。
THE FIRST OUTDOOR
薄手の女性用です。
3D立体裁断で、ウエストがシェイプされたデザインなので、もたつきが無くて良いと考えました。
また毛玉が出来難い加工もされているので、長く愛用できますね。
素材:ポリエステル100%
サイズ:S/M/L/XL
カラーは写真の2色だけです。
L.L.Bean
メンズとは書いてありませんが、日本のサイズと比べると大きめに出来ているようです。
なので細身の方は、ワンサイズ小さい物を選ぶと良いでしょう。
風を通しやすいと言う、フリースのメリットでもありデメリットになる通気性ですが、それを『暖かさ逃がす』と捉えてるんです
それがエアシールド・テクノロジーという技術で、風をブロックしながらも、快適な着心地を保っています。
素材:ポリエステル100%
サイズ:米国フィット・レギュラーで、S/M/L
HOUDINI
魔法のような軽さ・抜群の伸縮性・暖かさ、さらにドライ感を保つ透湿性・抗菌・防臭という優れたフリースです。
綿の2倍以上の速さで乾くので、汗冷えすること無く暖かさを保ち、通気性にも優れているので、暑すぎる事無く行動中にも
着ることが出来ます。
冷えやすい首や、手の甲まで覆う袖で寒さ知らずですね。
素材:ポリエステル57% ナイロン33% ポリウレタン10%
サイズ:XS/S/M/L
HOUDINI (フディーニ/フーディニ) Ms パワーフーディー
まとめ
フリースは、ミドルレイヤーに適した素材です。
生地の厚さで、行動中や休憩中などと、使い分けると良いですね。
夏山シーズンで高山へ向かう方は、少し厚めのフリース必ず、持って行ってください。
昼間でも風が強い時や、日が傾く頃には震えるほど寒くなるのが、高山ですからね。
安全で快適な登山を楽しむことが出来るように、願っています。(^^)
コメント
フリースは何着か持っています。一番最初に購入したのはモンベルのものです。その時は高かったなと思ったのですが長年愛用しているので結局は安かったと感じています。
登山以外のシーンでも愛用しています。
フリースは登山に便利よね。軽くて暖かくて。