登山を行う為には、やっぱり筋肉を鍛えるトレーニングが必要です。
筋力が無ければ山道を歩けないし、無理して歩いたら膝や腰を故障します。
『山で使う筋肉は山で鍛えろ!』と言われていて、それは本当に正しいと感じますが、それ以前に
山へ入る為のトレーニングも行なわないと、自分が辛い思いをすると思います。
『筋トレと食事で…』という記事では、山岳ガイドやネイチャースクールを持っている橋谷晃さん
の『10分間 山トレーニング』の基礎編と応用編をご紹介しています。
年齢に関係無く出来る、優しい運動が紹介されているので、毎日10分間・1日おきに10分間
など行うと良いと思います。
この記事では、持久力トレーニングから筋トレグッズを使ってのトレーニングと、トレーニング後
に行うと良いストレッチについて、などを解説します。
登山のトレーニング
トレーニングと聞くと、足・太もも・背中などの筋肉を鍛える事だと思いますよね。
それは間違いでは無いのですが、登山に必要な筋肉は外見から見える部分だけでは無いんですよ
外見から見える部分だけでは無いって
どう言うこと??
それは内臓ということです。
呼吸をするための肺や酸素を血液にのせて流す心臓
これらも筋肉で動いているんですよ
登山は山を登ることなので、高い場所へ行くと気圧が下がって内臓に圧力がかかります。
息苦しくなったり、酸素が運ばれる血流が悪くなって貧血を起こしたりすることもありますよ。
なので肺や心臓の筋肉を鍛えて、気圧に負けないでしっかり動くようにする事も必要なのです。
これは持久力に繋がって、長く歩く登山では重要なことなのです。
持久力トレーニング
上にも書きましたが『山で使う筋肉は山で鍛えろ!』なんですが、週に何回も登山を行える環境が
ある人は、ほとんどいないでしょう。
なので日常の中で、持久力を鍛えることが求められますね。
良くマラソンが良いと言う方がいらっしゃいますが、そもそもマラソンをする時間がとれない人も
いるし、腰や膝に痛みを抱えててる人、年齢が高い人には負荷が大き過ぎてかえって痛みを酷くし
たり故障を起こしてしまう事もあるので、負荷を感じる人は行わない方が良いと思います。
そこで、良く聞く話だと思いますが、1駅分歩く バスに乗らずに歩く エスカレーターやエレ
ベーターに乗らずに階段を使う 平坦な道より坂道を選んで歩く 等々です。
これなら通勤している人は行いやすいし、家で仕事をしている人でも、自宅の中を歩いたり階段の
上り下りをしたりと手軽に行えますね。
(注)膝が弱い人は、階段の上り下りを長く行うと痛みが強くなってしまう事があります。
なので敷居など、段差が小さい所で行うようにしてください。
持久力トレーニングを行うと、肺から吸い込んだ空気が全身に回って筋肉などに取り込まれる量が
1.5倍にも上がるそうですよ。
ここでワンポイント!
持久力トレーニングでは、最低でも20分以上は動き続けなければ効果が出ません。
5分歩いて足を止めて一息、10分歩いては止まって・・・としていては、ただ疲れるだけでトレ
ーニングにはなりません。
20分動いた後から、やっと筋肉が鍛えられる状態になるそうですよ(リハビリセンターでの話)
また、ゆ~~くり行い過ぎても肺や心臓は鍛えられません。
ほんの少しで良いので、いつもより早く足を動かすようにしましょう。
そして運動に慣れてきたら、また少しだけ早く歩くようにして・・・と段々と身体を慣らしていく
ことが大事です。
無理をすると体には負担がかかって、具合を悪くしてしまうこともあるから、いきなり負荷を高く
しないでくださいね。
筋力トレーニング
筋肉トレーニングも持久力トレーニングと同じで、負荷が高ければ早く強い筋肉がつくと言う訳で
はありません。
運動に慣れていない人や年齢の高い人が、いきなり高い強度のトレーニングをしてしまうと、筋肉
を壊したり靭帯を痛めてしまうので、自分の体と相談しながら少しずつ強度を高めてください。
強度を高めると言うのは、回数を多くしていく 使う器具で抵抗を強くする などです。
最初に書きましたが『筋トレと食事で…』の記事にあるYouTube動画を見ながら行うことから初め
て筋トレグッズを使ってのトレーニングへと進むのが良いと思います。
チューブを使ったトレーニング
チューブを使った運動は、リハビリセンターでも取り入れていて、少ない筋力でも無理ない負荷を
かけながらトレーニングが出来ると言う物で、私も使っていますがちょうど良い負荷が掛かります
特に上の水谷選手監修の物を選んだ理由は、使い方の動画を見ることが出来るからです。
動画を見ながら行う事で、しっかり効果を出せる動きが出来ますからね。
またセットの内容も良いと思ったからです。
強度の違うチューブが5本、ハンドルと足首バンド、ドアに引っ掛けて使えるアンカー。
このドアに引っ掛けて使えると言うには、一般家庭では嬉しいですよねぇ。
壁に穴を開けないで済むし、壁の強度によっては壊れてしまうこともあります。
強度が違うチューブがあれば、体が慣れて来たら強い強度のものに替えたり、今日は仕事で疲れ
ているから軽い物で・・・などの使い分けができるので良いと思います。
トレーニングする時は
トレーニングを行う時には、下にマットを敷いておくのが良いです。
足が滑らないし、踏ん張っても畳や床を傷つける事が無いですからね。
また運動後に行うストレッチでは、直接床の上で行うと膝や腰などに負担がかかってしまいます。
夏場など暑い時期には、多くの汗をかくと思いますが、床や畳に垂れてしまう事も防げます。
汚れた場合は、濡らしたタオルで拭き取ることが出来るので、いつでも清潔な状態を保てますよ。
これは、私も使っていて良いと思うのでご紹介しました。
厚みがしっかりあって、床に敷いても滑らないし、上で動いても足が滑りません。(^^)
ストレッチも大事
筋肉に負荷を掛けたあとは、ストレッチをして疲れた筋肉を休めることも必要です。
また膝や腰に痛みが出やすい人、足が攣り易いという人の多くは、筋肉や靭帯が凝り固まっていて
動きが悪い事で関節に負担が掛かってしまう、という事も有ると言う事を知りました。
この事については『・・・筋トレより重要なのは柔軟性だった』という記事で、詳しく解説してい
るので合わせて読んで頂きたいと思います。
ストレッチは何をする?
ストレッチは、色々と身体を動かして見て痛気持ち良いと感じる動作を行うだけでも良いです。
腕を上に上げて伸びをしたら、背中まで引っ張られて気持ち良いですよね。
上げた手をそのままに、体を横に倒すと脇腹や骨盤辺りも伸びて気持ちよいです。^^
常日頃から、何気ない動きでストレッチをする事は、とても重要なのです。
パソコンの前で、スマホを持って、など同じ姿勢を続けていると、筋肉や腱はこってしまうから
そういう事が続くと、少しくらい体を動かしてもコリは解れなくなってしまって、関係無いと思
うような場所にまで痛みが出てしまいます。
例えば、背中の筋肉がこってしまうと肩甲骨が動かなくなり、首こり肩こりの原因になるばかり
では無く、繋がっている腰回りの筋肉まで硬くなってしまいます。
そして、腰の筋肉に繋がっている太ももの筋肉や腱が硬くなって、膝痛や腰痛が起こってしまう
という訳なんです。
ストレッチにフォームローラー
ストレッチをする時に、フォームローラーを使うとより的確に効果的に解す事が出来ます。
左側のものは凸凹が大きくついていて、これが筋肉の隙間に入って解してくれると言う訳ですが
私のようにガッチガチにコリ固まってしまっている人は、背中の下に入れたり太ももを乗せるだ
けでも痛いことがあります。(痛くて数秒しか乗せていられなかった汗)
既に今現在、コリによってや腰に痛みがあったり、膝の横の方に痛みがある方は、まずは右のあ
まり凸凹が無いものから使ってみると良いかも知れません。
フォームローラーの使い方
ただ体の下に入れてコロコロ転がしていても、必要な場所は解せません。
フォームローラーにも、使い方というのがあってYouTube動画で、全身を解すやり方を紹介して
いる動画を見つけたので、ご紹介しますね。
まとめ
登山を行うためには、トレーニングをして筋肉をつくることが大事です。
その筋肉は、見えるだけでなく体の中の肺や心臓も、鍛える必要があります。
体の中の筋肉を鍛える事で持久力がついて、呼吸で取り込んだ空気を血液にのせて全身へ送り出し
体に吸収させることが出来るようになります。
すると息切れが起こり難くなったり、貧血が起こり難くなったりして、快適に登山を楽しむことが
できるようになります。
なので、日頃から歩いたり階段を上ったり坂道を上ったりして、肺や心臓を鍛えましょう。
また筋トレも必要ですが、体に負担を掛けないように行ってください。
強度が高い筋トレを行ったら、早く強い筋肉がつくというものでもありません。
かえって体への負荷が大き過ぎて、故障を起こす事もあるので、自分の筋力にあったトレーニング
を行うことが大事です。
そしてトレーニングを行ったあとは、ストレッチをして疲れた筋肉を解してあげましょう。
また既に腰痛や膝の横が痛い人などは、筋肉や腱がコリ固まっている可能性があるので、筋トレよ
り先に、コリを解すことを行ってください。
コリを抱えたままで筋トレをしても、筋肉がつくどころか痛みが増して登山が出来なくなってしま
うかも知れません。
筋肉のコリがある人は解してから、コリが無い人も負荷が低いことから初めて、段々に負荷を上げ
ていくようにしてください。
皆様が、快適で楽しく登山を行えることを願っています。
最後に、登山の体を作るトレーニングについてなどが書かれた本をご紹介します。
YouTube動画では無くて、じっくり読みたいと言う方は下の本がおすすめです。
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