日和田山は、標高305mの超低山です。
コースタイムは、登山経験者なら30分くらいですが、未経験や初心者さんですと40分~50分位かかるでしょう。
女坂を登る場合は普通の登山道ですが、男坂は岩場があるので時間がかかります。
近くには、曼珠沙華で有名な巾着田もあり、満開の頃には山頂近くにある金比羅神社の鳥居から、真っ赤に染まる様が見えて
とても綺麗です。
田部井淳子さんも登った日和田山
田部井さんは、福島県出身の登山家で、女性として世界で初めて世界最高峰のエベレストおよび七大陸最高峰への登頂に成功した
ことで知られています。
日和田山は世界最高峰を制し人も愛した山
ご自宅が近くにあったことで、家族で何度も登られたし、一人でも登っていたという程に愛していたことから、登山口近くの駐車
場には記念碑が建てられています。
77歳という若さで、病に倒れ亡くなりましたが、日和田山へは何度も登られていて、ご家族は今でも命日に日和田山へ慰霊登山
を続けているということです。
アルピニストにも愛される日和田山は、私も登山入門の頃から何度も何度も登っています

アクセス
電車の駅が比較的近くにあるので、車を使わない登山者にも、気軽に行くことが出来ます。
でも日和田山の観光案内でさえ、バスでのアクセスについては触れて無くて、全く分からないので、ここでは電車と車でのアクセ
スをご紹介します。
電車
西武池袋線の高麗駅で降りて、北東方向へ歩きます。
橋を渡った本郷信号を左に進み、少し歩いた所を左に曲がると日和田山の駐車場があるので、道なりに進めば左手に登山口があ
り、トイレと自動販売機もあります。
車
登山口近くに広い駐車場がありますが、人気の山なので早い時間に行かないと、満車になってしまう事が多いです
ただ短時間コースなので入れ替わりも早くて、10時頃には出庫する車もありますが、満車だった場合は少し離れますが巾着田
の駐車場に止められます。
コインパーキングは近くにありませんし、路駐できるような広さもありません。
登山口
とても広くなっていて、テーブルと椅子がある東屋や綺麗な水洗トイレと自動販売機もあります
細かく表示された地図もありますが、見晴らし台や女岩・男岩がある道へ進む時は、分かり難い箇所があるので、スマホ地図を使
うことをおすすめします。
日和田山でも道迷いや遭難事故発生
登山入門者でも、軽く歩けてしまう日和田山ですが、道迷いや遭難事故も起きています。
どんなに低山でも、山は山と言う気持ちで、準備を怠ること無く気持ちをも切り替えて、登ってくださいね。
私は全てのコースを歩いていますが、道迷いが発生しているのは、チャートの小径だと推測してます。
と言うのも、実際に歩いた時に、YAMAPではルート外れと警告が流れるのに、しっかりした道があったり、登山道から外れていな
いはずなのに、道が分からなくなってしまった事があったからです。
なので、スマホ地図が無い場合は、チャートの小径を歩かない方が安全だと考えます。

この日に歩いた日和田山コース
下の地図で、黄色い線を登って赤線を下って来ました。
この時は、日和田山から先の物見山まで行っています。

日和田山登山開始!
初めは広くて歩き易い道(ちょっと急)ですが、鳥居をくぐった先に男坂と女坂の分岐があります
女坂を歩くと金比羅神社へ直通の道で、迷う心配も危険もありません。
男坂へ向かうと男坂に入る所が、3方向の分岐になっています。
下の写真は、男坂の入口にある急な根っこ道です。

3つの道は全て日和田山山頂へ
どのコースを歩いても、山頂へ向かうことが出来ます。

男坂には岩場がある
しっかり掴む所も足を置く場所もあるので、岩場の経験を積みたい方にはおすすめの場所です。
ただし、ここでも事故が起きているので、入門者や怖いと感じる人は女坂か他のルートを選んでください。
岩場は3点支持(確保)で
どんなに小さな岩場であっても、しっかり3点支持(3点確保)を守って、1歩1歩慎重に登りましょう。
3点支持(確保)と言うのは、手足で4本ありますが、その中で3本は必ず岩を掴んで(足でも)いて、動かすのは1本だけと言
う、岩を安全に登るための方法です。
どうしても、手と足を同時に動かしてしまうのが、人間が行う普段の歩き方なので、3点支持は意識しなければ出来ません。
上の写真にあるような、根っこ道などに出会ったら、「動かすのは1か所だけ。三点支持・3点確保」と頭の中で言いながら、手
足を動かす練習をすると良いでしょう。
岩場の危険は自分だけでは無い
日和田山は、登山をやらない観光客も登ります。
観光の人は、登り方や注意点などが全く判って無くて、歩き方が雑なので、石や砂を落としながら登っています。
私の経験ですが、先行の人が足を置いた岩が崩れ、両手で持つような大きさの岩が落ちて来て、私に当たりそうになりました。
最初から、危ない登り方だなぁって、思いながら見ていたから避けられました。
しかし私の下には一般の人もいたので、大きな声で「ラク!!」と叫んだんです。(ラク=落ちる)
一般の人はビックリして、パッと上を見上げてくれたから、ぶつかること無く避けられて良かったんですけど。
このように、男坂の岩場は弱い場所もあるので、前の人との間隔を開けて登るのが良いですね。
またもし、自分が落石を起こしてしまった時は、直ぐに大きな声で「ラク!!ラク!!」と叫んで、他の人に危険を知らせてくだ
さい。


見晴らしの丘から日和田山山頂へ
このルートを使うと、少し距離が長くなります。
そして見晴らしの丘と言っても、今現在は木が成長し過ぎて、見晴らしは良く無いですよ。(笑)
道は、見晴らしの丘までの傾斜がキツイです。(下の画像)

男岩ルート
男岩と言うのは、クライミングをする人が登る岩です。
日和田山の山頂へは、見晴らしの丘経由よりも長くなります。
観光客はこのルートを選ばないからか、道標や登山道が明確では無いところが多いです。
また、岩々で急な登りもあります。


展望が良い二の鳥居
男坂の岩を登りきると、目の前に二の鳥居があります。
振り返ると、思わず「わ~~!」と声が出てしまうほどの大展望ですよ。



これだけ眺めが良いので、ここでご飯を食べたり休憩してる人が多いです。
でもこの場所は岩場なので、山座布団など敷く物を持って行くのが良いですね。
山座布団は、防水と書いてある物を選らべば、湿っている場所でも座れるので良いですよ。
山頂へ
金比羅神社で、この先の安全登山を願ってお参りしたら、神社の右側から先へ進みます。
左側にも道があって山頂へ行く事が出来ますが、遠回りになってしまいます。
歩き足りない人は、左の道へ進むのも良いと思いますが、体力に不安がある人は右の道へ進みましょう。
ここにも岩場がありますが、右の端には岩の少ない道もありますよ。
でも、せっかく岩があるのですから岩場練習のために、左端か真ん中から登ってみるのも、良いですね(^^)
日和田山山頂
大きな石碑が中央にあり、その後ろ側に山頂表記があります。
石碑の横には由来が書いてある石版もありますよ。
ベンチもありますが少ないので、直ぐにいっぱいになってしまいまいます。
山頂からの展望は北側だけですが、遠くに筑波山も見えますよ。
高指山
日和田山の山頂から、登って来た方と反対側へ進みます(山頂表記がある方)
昔、何度も高指山の山頂を探したことがあるのですが、全くどこにあるか分からなかったんです。
登山仲間も分からないと言って、色々探してやっと見つけたら建物の裏側だった、と教えてもらいました。
そんな高指山なのですが、数年前に整備されて綺麗な広場になっているし、山頂表記もしっかりした物があります。
この高指山へ行くには、車道へ出たところを右に進みます。
とても眺めが良い場所なので、ご飯を食べたり休憩するなら、日和田山の山頂より良いですよ。
トイレと店がある
日和田山から歩いて来て、車道へ出たら左へ進むと、右手にトイレと東屋があります。
また左手には、「ふじみ屋」というお店があって、飲み物や山バッチを売っているし食事も出来ますよ。
このお店の横には、蝋梅が満開で良い香りがしていました。


またお店へ来るまでの道端には、アヤメに良く似た『シャガ』が群生しています。
開花期は4月~5月だそうですよ。
身体の痛み
私は、この車道を歩いている時に膝の痛みが強くなってしまいました。
この痛みは疲れでは無くて、風が強い時や低気圧が有る時・気圧の谷が有る時などに痛む気象病で、元々ある疾患が悪化して
天気痛を感じてしまうものなんです。
天気痛の原因は
気象病や天気痛の原因は、自律神経にあると言われています。
天気の変化が、交感神経と副交感神経が、バランスを崩して起こるそうですよ。
私は自律神経失調症だと、ドクターから言われているので、なおさら酷く痛みとして出て来ちゃうみたいです。
気力も失せた
痛みが酷くなると、パニック不安障害の私は、集中力が無くなりやる気も無くなってしまいます。
物見山までは行かれないと判断し、お店を過ぎて少し登った所にある広場でご飯を食べました。
この広場はを使う時には、お店の人から許可をもらう必要があるようです。
ただ団体さんで長い時間いるので無ければ、特に問題は無いみたいですけどね。
また私は、地面に直接座るより椅子が有った方が楽なので、折り畳み椅子を持ち歩いています。
ぺったんこになるので、ザックに入れても邪魔にならないし、軽いから私のお気に入りで、もう何年使ってるかなぁ ^^
下山
眺めの良い場所でご飯を食べて、ここから下山する事にしました。
来た道を戻りましたが、山頂はスルーして、金比羅神社へ出る道を歩きました。
日和田山山頂直下の分岐を、右に行くと神社の横に出られるんです。
男坂の岩場を下る時にも、登って来た場所を降りずに右方向へ進んで降りました。
こちらへ降りると、富士見ヶ丘へ向かう事が出来るのです。
富士見ヶ丘を周って、男坂の登り口へ合流したら来た道を戻って下山です。
下りでは、ちょっと急な坂道なので、膝の痛みが更に強くなってしまいました(汗)
今回に限って、トレッキングポールを持って行き忘れたので、ゆっくり足の着き方を考えながら歩きましたが、こういう時のため
にやっぱりトレッキングポールは、持っているべきだと思いました。

タイム
今回はお昼休憩を20分くらいとって、他の休憩は無く歩いたので、歩いていた時間は2時間20分位でしたでした。
コースタイムが短くて距離も短い割には、とっても展望が良いコースなので、まだ行った事が無いかたにはおすすめですよぉ。
曼殊沙華の時期には、二の鳥居からも真っ赤な絨毯を敷いたように見えるし、近いので登山後にはぜひ寄って見てくださいな