里山の標高は低いのですが、アップダウンが激しいところが多くて、コースタイムが短い割には、歩きがいのある山が多いです
今回は、東京都あきる野市にある、天竺山（標高３１０ｍ）と唐松山（標高３０７．６ｍ）をご紹介します。
JR五日市線の武蔵増戸（ますこ）駅と武蔵五日市駅の中間に位置しています。
アクセス
JR五日市線の武蔵増戸駅もしくは、終点の武蔵五日市駅で下車してください。
車で行く場合は、大悲願寺をナビして行くと、目の前が無料駐車場です。
武蔵五日市駅から
ロータリーを出て左折し道なりに進んで、高架下をくぐる手前右の道へ入ります。
２本道がありますが、右側の道を進んでください。
すると十字路にぶつかるので、そこを左折して角を曲がったら直ぐ左に『山内神社』とか『天竺山』という道標があります。
線路を渡って直進すると、神社らしき雰囲気が有る場所へ出られます。
私は武蔵五日市駅から歩いた事が無いので、地図を見ながらこの文を書いていて、正確では無いかも知れません。＾＾；
階段を上って行くと、天竺山に到着します。
武蔵増戸駅から
道路に出たら右折して線路を渡ります。
交差点の角に『大勝軒』というラーメン店があるので、お店の後方へ進みます。
線路沿いの道をずっと直進すると、右手に『１５０m大悲願寺 ２５０ｍ横沢入』という道標があるので、右に入って直進してい
くと神々の石像が見えて来ます。
せっかくなので、くるっと一回りして見学してから、もう少し先の登山口へ向かうことをお勧めします。
湿原の入り口にトイレがありますが、関係者以外立ち入り禁止と書かれているので、使いたい場合は、どなたかに声掛けしてみて
くださいね。
湿原へ入って直進すると、『富田ノ入』という表示があり、そこが登山口です。
駐車場
経路は、武蔵増戸駅から歩くのと全く同じです。
ずっと線路沿いに直進して行くと、右手に『ますこ保育園』があって、その隣が大悲願寺で向かい側が無料駐車場です。
この駐車場は大悲願寺のものなので、拝観者の邪魔にならない所へ駐車してください。
綺麗なトイレもあります。
里山は大悲願寺からスタート
私は車で行ったので駐車場を出て右手に進み、『ますこ保育園』の角を左に曲がって直進しました。
すると、以前は無かった石像がありました。
道路から山の中へ入って、ぐる～と回りながら見れるようになっていました。
私は行かなかったので、何体あるのかは判りませんが、この間隔で１００ｍ位かなぁ？時間や体力に余裕がある方は、見学するの
も良いですね。
里山の入口は整備された湿原
ここから数m進むと、湿原に入ります。
２０２１年１月３１日に行った時は、ここに居た人が絵地図を渡してくれたのですが、登山用では無かったので登山するには、ほ
ぼ役に立たない物でした。^^;
今は頂けるのかどうかも分かりません。
歩きました。
里山は地図が無いことが多い
ガイドブックにも紙の登山地図にも、載ってないことが多いのが里山。
県によっても違いは有るでしょうが、特に東京の里山は地図に無いことが多いように感じています。
しかし逆に長野県は、YAMAPの地図に載って無くても、ビックリするほど丁寧な道標が立てられています。
さすが、里山保全税のある長野県です。＾＾；
YAMAP地図の赤ぼっこ
私達が最初に行った時は、SNSで山行の記事を見たのですが、行ってみると登山道は全く分からなくて、入り口で頂いた絵地図も
利用できる物ではありませんでした。
なので、湿原入口にある地図を、スマホで撮ってそれを見ながら歩きました。
今はYAMAPとヤマレコのスマホ地図で、登山道が明記されていますよ。
青梅市の赤ぼっこ、の地図を使うことになります。
道標はアチコチにあるのですが、ちょっと分かり難い所もあるので、スマホ地図があると良いと思います。
登山口
湿地帯の中に、登山口があります。
入口から、真っ直ぐにあぜ道を進むと、目の前に表示があります。
上の写真で白く見えている所にあったのは、下の写真のものでした。
里山だから手作り
説明書きがアチコチにありますが、残念ながら読んでも登山道のことは良く判りません。(笑)
登山口は分岐点で、左・中央・右に道があります。
右の奥へ進む道は行った事が無いので、どこに出るのかは判りませんが、左の道は緩やかで石山の池に近い分岐に着きます。
中央の道は、急な登りになっていますが、出るのは左の道と同じく石山の池に近い分岐です。
登山という事を考えると、中央の道を進んだ方が面白みがあると感じました。
石山の池
分岐から少し進むと、すごく広い場所に出ます。
ここから右へ下って行って、左に折れて石山ノ池の上にある道へ入ります。
ここはYAMAPの地図にも載っていませんが、下り切った所に道標があるし他に道が無いので、間違いでは無いから安心して進みま
しょう。^^
鉄塔の傍を登って行くと、もう直ぐに天竺山の山頂ですよ。
里山の天竺山は近すぎた
あっと言う間に、天竺山の山頂に着いてしまいました。
いくら日帰り登山だと言っても、天竺山だけでは消化不良を起こします。(笑)
天竺山山頂
山頂には三内神社があり、とても広くて長椅子（丸太）も２～３個あったと思います。
三内というのは、この辺りの地名です。
上の写真で、奥の人の傍にグレーの物が見えますが、新しく出来た山頂表記です。（下の画像右のもの）
続きます
里山は樹林帯が多い
低い里山の登山道は、眺めが悪い樹林帯ばかりのところが多いです。
今回のコースも例外では無く、展望は期待できないのですが、２か所だけとても良い眺めの所がありました。
その１つが、この山頂です。
新しい山頂表記の後ろ側で、この山頂へ登って来た時の登山道方面は、開けていて都心まで見えますよ。
眺めは良いけど
画像を見て気が付くと思いますが、左右の画像はほんの少ししか場所が変わっていません。
つまり見える範囲は狭いって事ですね。＾＾；
それでも、低山でこれだけ見えたら上等でしょう。
晴れていたらスカイツリーも見えるかもですね。
謎の道標
この境内には、謎の道標があります。
何が謎か？と言うのは『まわり道』と書いてあることです。
画像にも書き込みましたが、行き先は全く逆方向なんですよ。
パっと見ると、左は石段があって注意、だけど右には回り道がありますよぉ、って読めませんか？ (笑)
回り道の意味は不明のまま
唐松山へ向かった方向には、確かに分岐はありましたが『まわり道』という雰囲気の物では無く、完全に別ルートでした。
地図で確認しても、まわり道を使うと相当な距離を歩かなければ、武蔵五日市駅へは行かれません。
唐松山へ回らない人は、石段を下りても良いかと思いますが、唐松山へ行く人は右へ進み神社の左横を通ってください。
里山の注意するべきポイント
地元の人や〇〇山愛好会、などの人が色々と作られている道標は、申し訳無いのですが登山には役立たない物が多いです。
地元の人にしか、理解できないことが多いんですよねぇ (笑)
そのまま信用して進むと、あらぬ方向へ行ってしまうようなこともあるので、必ず地図を確認しながら歩いてください。
唐松山への道
天竺山までの道とは打って変わって、唐松山へ向かう登山道はアップダウンが激しいです。
上の写真は神社の横から降りる道ですが、矢印の所まで急な下りが続きます。
このような傾斜がキツイ坂道がアチコチにあるので、膝が弱い方はサポーターを着けいたり、ストックを使う方が良いですね。
里山にありがち
道標が無いことが多い里山で、案の定迷ってしまいました。
グングン下って行くと林道へ出て（横沢・小机林道）そこはとても広くて林道のカーブになってるのですが、道標が有りません。
ウロウロキョロキョロしていたら、地図を見つけたのですが、登山道がどこなのかその地図では判りませんでした。
それで前回来た時は、ここでかなりウロウロしちゃって、通りがかった登山者に道を尋ねてしまいました。
降りて来たのは左側で、写真を撮っている私の所に地図があります。
降りて来た所から左へ下る林道と、この写真の右へ下る林道があります。
そして主人が立って居る所が登山道の入り口ですが、地図がある所にいる私からは木があって道を確認する事が出来ません。
なので、入り口の目印として赤丸をつけた所に、『林道◌号線』という表示のポールが立っているので、そこが登山道入り口と覚
えておいてくださいね。
横沢北側尾根に入る
急な所を登って行くと分岐があって、大久野中学校と横沢北側尾根に分かれます。
疲れてしまった人は、大久野中学校の方へ降りて、バスを使ってJR青梅線の福生駅（ふっさ）へ行くか、JR五日市線の武蔵五日市
駅へ行って（武蔵五日市駅の方が近い）も良いでしょう。
でも唐松山へ行くなら、右の横沢北川尾根へ向かってください。
ここにも天竺山があった
下って登り返した所にYAMAPでは標高３１３という表示だけがありますが、主人が使っているヤマレコの地図には『天竺山（日の
出）』との表示があります。（日の出＝西多摩郡日の出町）
あきる野市の天竺山と日の出町の天竺山って事なんですね。
でも、この位置には山頂らしさは全く無くて、ただの登山道だったし山頂表記も無かったです。
これが、YAMAPとヤマレコ地図の大きな違いです。(笑)
これぞ里山の傾斜
すごく急で長い下りなので、トラロープをしっかり持ってゆっくり下りましょう
標高が高い山のように・・・むしろそれよりも傾斜がきついのが里山の特徴です。(笑)
降りたら登ります。
登山では、当たり前ですけどね。^^
登りもキツイですよぉ。
地図を見ても山頂が近くだったので、ここを登ったら山頂かなぁ？と思った私は、ココから動画を撮り始めました。^^;
唐松山山頂
山頂自体は狭いです。。。と言うか、登山道の横がちょっと広くなっている程度です。
でも三角点があるので、左側を見ながら登って行くと分かりやすいです。
山頂表記は、木にくくり付けてあるので、少し上を見てくださいね。
山頂は狭いのですが、上の写真で右側に広い道があります。
そちらの方は広々としているので、人数が多い時は少し下った所で休憩すると良いでしょう
ただし、大悲願寺やJR五日市線の駅へ戻るのは、その広い道では無いので、間違わないでくださいね。
下山開始
天竺山へ戻らずに周回する場合は、来た方向と反対へ進みます。
ここも傾斜が急で長く続くので、ゆっくり慎重に下ってください。
通行禁止の意味
登山道を歩いていると、時々下の画像のように人工的に、木の枝や太い木が置いて有る所を見ることがあります。
下の画像では、その先の道が明瞭では無いから進む人は居ないと思いますが、先の道が明瞭だったとしても、このように道を塞い
である場所は通行禁止・進入禁止という意味です。
これをまたいで先へ進むようなことは、しないでくださいね。
この先の道が、崩れている・不明瞭になってしまう・林業の人が歩いて出来た道・危険個所有りなどの理由から、行くな！という
印なんです。
これを置く位なら、道標なりロープを渡すなりした方が分かり易いとは思うのですが、先に通った人が何らかの理由で戻って来
て、自分と同じように入ってしまわないように木を置いてくれた、という事も考えられます。
もし自分が、何らかの理由で先へ進めなくなって戻って来た場合は、このように枝を何本か置いて、後続の人に知らせてあげてく
ださいね。
日の出団地に出る
都心の方まで良く見える、高台にあるのが日の出団地です。（西多摩郡日の出町）
隅田川の花火も見えると聞いた事があります。（事実は判りません）
太陽光パネル何故ココに？
山の傾斜がキツイ所に太陽光パネルが設置されていて、初めて見た時はショックでした。
だって、山の木を伐採して急な斜面に設置されたんですから。
この下には住宅が何軒もあるので、もし大きな地震が来たら？ 大雨が続いたら？ そもそも山の木を伐採してまで、ココに作ら
なければならなかったのは？と思ったからです。
太陽光パネルに関しては、自然のエネルギーを活用する訳だから反対では無いですけどね。
全く使われていない、放置された土地などに設置するのは良いですが、山の木を伐採することに反対なんです。
その理由は、自然破壊と植物も動物も住処を失うからです。
さらに左側には、既に木を伐採し整地された広い土地も見えていて悲しかったです。
ちなみに、このパネルがある山の後ろ側に、塩澤山寳光寺(えんたくざんほうこうじ) 鹿野大佛(ろくやだいぶつ)がありますよ。
見晴らし台
日の出団地の写真を撮ったのは、見晴らし台のようになっている場所です。
樹林帯の中を黙々と下って来た疲れを、ここで遠くを眺め癒すのも良いですね。
この先の登山道もかなり急で『ゆっくりあわてずおりましょう』と平仮名で書かれた札が木に下げられていました。＾＾
降りた場所は日の出団地の１番奥
そこに地図があったので、今回歩いた道を白で書いてみました。
日の出団地を離れて進む道は、狭かったし落ち葉が多かったので、足を滑らせないように注意してください。
鉄塔を過ぎると最後の下り
「湿地帯が見えたねぇ」と言いながら下って行きましたが、下の方は傾斜がキツくなり、ロープを持たないと降りられない所もあ
りました。
ここは危ないぞ！って所は、ロープを持って慎重に降りたのですが・・・・気が付いたらコケていました。（汗）
下の画像のところを、上から降りてきた時です。
自分でも何が起きたか判らなかったのですが、気が付いたらトラロープを握りしめて、背中が地面に着いていました。^^;
先に降りていた主人が居たから止まったけど、誰も居なかったらもう少し滑っていたかもです。
私が「うわっ！！」って大きな声を出したから、湿地帯の道を歩いていた人から「怪我人が出てるから気をつけてください！」と
声を掛けられました。＾＾；
乾燥していても滑るんだから、もし濡れていたらどうするんだろう？と思いましたね。
下山
湿地帯に戻って来ました。
登り始めの登山口は、向かい側の位置になります。
ここは、左へ行っても右に行っても駐車場に戻れます。
前回来た時は左へ進みましたが、来るときに『ますこ保育園』先の角を曲がった所よりも先にある、龍性寺の所へ出ます。
今回は右に進んで、湿地帯へ戻りましたが入り口の近くに出ましたよ。
里山を舐めるな！
１度歩いている道だし、今回はスマホの地図を見ながら歩いたので、何も迷いは無く歩く事が出来ました。
前回歩いた時から３年が過ぎていますが、変わった所は湿地帯に入る前の石像と天竺山の新しい山頂表記くらいで、他の所に変わ
りは無かったです。
ただし、地図が無ければ不明なところが多くあります。
里山だから、低山だから、コースタイムが短いから、と甘く見ては痛い目を見ることになりますよ。
標高が高い有名な山より、違う意味の危険は多く潜んでいるからです。
小さな山は傾斜がきつい
山が小さいほど、登山道の傾斜はキツくなります。
標高が低い山だから、楽に歩けるだろうと考えるのは、間違っていることが多いですよ。
下の図は私が作ったものなので、高さに違いが出てしまいましたが、意味は理解できますよね。
この天竺山と唐松山の登山道で、１番危険だったのは最後の下りで私がコケた所です。(笑)
それ以外の場所は、道の狭い所や急なところは多く有りましたが、注意しながら歩けば問題はありません。
電車でも車でも行かれて、コースタイムが短いのにアップダウンが激しくて、歩き甲斐のあるお得な山だと感じました。
展望は良く無いので、曇りの日で「どこへ行こうかなぁ？」と悩む時などにおすすめです。(笑)
私のコースタイムは２時間４１分で、距離は４.２ｋｍ、上りは３０３ｍでした。
休憩は、唐松山でお握り１個食べた時と、写真を撮るために止まっていた時だけです。
里山登山で練習
標高の低い里山で、山の歩き方や登山道の見極め方などを練習すれば、富士山や北アルプスなど有名で憧れの山へも行かれるよう
になります。
私もそうして場数を踏んで、北アルプスの山々を縦走できるようになりましたから。（＾＾）
色々と高い山を歩いてきた今は、逆に里山の方がゆったりと自然を楽しめて、良いなぁって感じています。
雪が積もっても、高山よりは難易度が格段に下がるので、雪山歩きの練習もできますよ。
おすすめの山
このほか山は、カテゴリー『おすすめの山』にまとめてあります。
低山から百名山まで、色々あるので参考にして頂けると嬉しいです。
関東エリアに入っている山は、私が登って無い山もありますが、その他は全て私が登った山で、写真も多く使っていますよ。^^
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