富士山登山完全ガイド!コース、装備、トレーニング、山小屋まで

富士山登山
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富士山登山を計画している方へ、コースから山小屋までを解説します。

の本の象徴である富士山は、どこに居ても見えるだけで嬉しくなってしまういますね。

独立峰で美しい姿の山姿は、誰でも1度は登ってみたいと思うのではないでしょうか?

でも、その美しさとは裏腹に、厳しい自然環境でもある山なのです。

8月でも、山頂の気温は5℃~6℃ほどしか無くて、最高気温で9℃・最低気温は2℃ほどです。

風が凄く強いので、遮る物が無い場所では、体感温度は0℃以下になることもあります。

また登山の難易度としては、北岳や白馬岳などアルプスの百名山と同程度なので、観光気分で登れ

る山でもありません。

なので今回は、富士山へ登る為の基礎知識として、4つある登山コースや装備・登る為の体力や筋

力を付けるトレーニング・山小屋についてなど、詳しく解説していきます。

YouTubeでは、詳しく解説されているので、追加で私の解説は要らないとか思うけど、文字にして残しておきます。^^

  富士山完全ガイド動画

 

富士山とは

静岡県と山梨県にまたがっていて、静岡県側から見ると表富士、山梨県側から見ると裏富士と呼ばれています。

標高は3766.12m(剣が峰)で、古来より霊峰富士と言われているように、浅間大神が鎮座していて。噴火を鎮静化するため

に浅間神社が作られました。

山開きは7月1日で、山じまいは9月10日という、短い期間しか登ることが出来ない山です。

その理由は、余りにも環境が厳し過ぎて危険だからです。(天候により早く閉山することも有り)

 

富士山登山ルート

一般的に知られているルートは4つですが、YAMAHAKUでは6ルートを紹介しています。

ルートごとに道標は色分けされていて、一般ルートでは黄色青色赤色緑色となっています。

自分が歩くコースは何色かを、覚えておきましょう。

その理由は、途中で他のコースと合流する所もあるからです。

吉田ルート

コースタイムは9時間9分で、体力レベルは★3つで技術的難易度は★2つです。色分けは黄色

登山口は、富士スバルライン5合目です。

アクセスが良いことから、1番人気のルートで大変混雑します。

特に8合目からは、須走コースと合流するので渋滞が起こることもあり、時間に余裕を持たせた予定を組む必要がありますね。

山小屋が多くあるので、売店や救護所・トイレもあり、初めての富士山登山で不安がある人は、このコースを選ぶと良いでしょう

ただし登山者が多いので、山小屋はすし詰め状態になるのを覚悟してくださいね。

富士宮ルート

コースタイムは8時間40分で、体力レベルは★3つ技術的難易度は★2つです。色分けは青色

登山口は、富士宮口5合目です。

6つある登山コースの中で、最短距離のルートで、上りも下りも同じ道を歩きます。

最短ルートという事は、登山口の標高が高いということなので、高度順応するために、登山口付近で1泊するのがをおすすめです

また全コースの中で、2番目に人気のコースなので、混雑も予想されます。

このコースは全体的に急坂で岩場が多いため、足首を守るミドルカットやハイカットシューズが良いですね。

合目ごとに山小屋があり、救護所やトイレなども整備されているので、初心者におすすめのルートです。

須走ルート

コースタイムは9時間47分で、体力レベルは★3つ技術的難易度は★3つです。色分けは赤色

富士山の東側から登るルートで、吉田ルートに合流するまでは、比較的登山者が少ないルートです

その理由は、技術的難易度にあります。

このコースには6合目まで樹林帯があり、濃霧や悪天候の時には見通しが悪くなるので、登山経験者向きのコースです。

また下山コースには、砂走と呼ばれる急な砂地があり、自分の意志とは関係なく足が進んでしまう程です。

そのため、転倒して転がり落ちる危険もあり、実際に怪我をした人もいるので、十分に注意してください。

山小屋は吉田ルートと合流する、本八合目より下の8合目までなら、比較的空いてます。

御殿場ルート

コースタイム11時間50分で、体力レベルは★4つ技術的難易度は★3つです。色分けは緑色

登山口は、御殿場口新5合目です。

富士山の南東側から登るコースで、登山ルートの中で1番距離が長くて標高差も大きいルートです

それなのに、救護所が無い・山小屋が少ない・トイレなどの施設が少ないんです。

でも利便性が低いので、登山者が最も少なくて静かな登山を楽しめます。

ただハシゴやくさり場もあり、距離も長いことから、体力に自信がある人向きです。

下山コースは、須走コースの砂走より大きくて長い大砂走があります。

ここを掛け降りるのを、楽しみしている登山者も多くいますが、健脚者向きなので初心者には向いていません。

プリンスルート

コースタイムは8時間51分で、体力レベルは★3つ技術的難易度は★3つです。

登山口は、富士宮口5合目です。

名前の由来は、今の天皇陛下が皇太子殿下だった時に、初めて富士山へ登ったルートなので命名されました。

宝永火口と、大砂走の2つを体験できるコースでありながら、登山者が少なめという登山道です。

ただ分岐点が多く道迷いを起こしやすいので、初心者は経験者と登ることをおすすめします。

吉田口登山道

コースタイムは18時間5分で、体力レベルは★5つ技術的難易度は★3つです。

距離が長いので、2泊3日の予定で登るのが良いでしょう。

登山口は、北口本宮富士浅間神社で、麓から登るコースです。

馬返しという、道が険しくなったから乗って来た馬を降りて返した。

また4本脚の馬は神聖な富士山へは登らせない、などの言い伝えがある場所を通ります。(無料駐車場あり)

5合目からは吉田ルートに合流しますが、工程が長いので5合目と8合目など、2泊する人が多いルートです。

1合目から歩くので体が高度に順応し易く、高山病になりやすい持病がある人、などにおすすめします。

小屋跡や史跡も点在し、歴史を感じながら歩けるところも素敵ですが、工程が長いので初心者には不向きですね。

お鉢巡り

山頂の火口を1周することを、お鉢巡りと言います。

約1時間30分で周れるので、体力と時間に余裕がある人は、ぜひ歩いてみてくださいね。

日本一高い所にある道ですよぉ。^^

ただ、日本一高い場所で周りには何も無いので、もの凄い風が吹き荒れる事も多いです。

また落雷も多いので、少しでも天候が怪しい時は、止めて下山することを選んでください。(勇気ある撤退)

 

富士山登山口へのアクセス

7月14日から9月10日の閉山するまで、富士山ではマイカー規制がひかれます。

各駐車場からシャトルバスが出ているので、乗り換えてください。

吉田ルート

車の場合 

中央自動車道の河口湖ICから約2分という、近い場所にあります。

富士山北麓駐車場(富士山パーキング)料金は1回¥1000で、トイレがあります。

シャトルバスは、大人往復¥2.100(12歳未満は半額)

 注意 富士登山が目的の人は、マイカー規制期間外でも吉田口駐車場には駐車できません。

公共交通機関の場合

富士急の行河口湖駅または富士山駅から、富士急行バスの富士スバルライン5合目方向に乗り、約1時間で富士山5合目に到着。

シャトルバス、大人往復¥2100(12歳未満は半額)

富士宮ルート・プリンスルート

車の場合

東名高速の御殿場ICから、県道23号経由で水ケ塚駐車場 約28分

新東名高速の新富士ICから、県道24号経由で水ケ塚駐車場 約36分

それぞれ、シャトルバスに乗り換えて、富士宮口5合目へ 約40分

水ケ塚駐車場は、1回¥1000でトイレがあります。

シャトルバスは往復¥2000、12歳未満は半額です。

公共交通機関の場合

IR東海道新幹線の新富士駅、または東海道線富士駅から、富士急行バスで富士宮口5合目方面行に乗ります。

須走口五合目までは、約2時間かかります。

JR身延線の富士宮駅から、富士急行バスで富士宮口5合目方面行に乗り、須走口五合目まで約1時間30分です。

須走ルート登山口

車の場合

東富士五湖道路『須走』ICから須走多目的広場まで 約4分

須走口シャトルバスで、須走口5合目へ 約45分

須走多目的広場の駐車場は、¥1000でトイレがあります。

シャトルバスは、大人往復¥1830で12歳未満は半額です。

公共交通機関の場合

JR御殿場線の御殿場駅から、富士急行バスの富士スバルライン5合目方向に乗り、須走口五合目まで約1時間

小田急線の新松田駅から、同じく富士急行バスのの富士スバルライン5合目方向に乗り、須走口五合目まで約1時間30分です

御殿場ルート

車の場合

東名高速の御殿場ICから、富士山スカイライン(無料)経由で、御殿場口新5合目へ 約24分

御殿場口新5合目駐車場は、無料でトイレがあります。

公共交通機関の場合

JR御殿場線の御殿場駅から、富士急行バスの水ケ塚公園・ぐりんぱに乗り、御殿場口新5合目へ 約55分

吉田登山道

車の場合

中央自動車道の河口湖ICから、国道139号経由で北口本宮富士浅間神社へ 約6分

北口本宮富士浅間神社駐車場は、無料でトイレがあります。

  富士山登山が目的の人は、山行日や駐車期間などを、北口本宮富士浅間神社へ事前連絡が必要です

公共交通機関の場合

富士急行の富士山駅から、富士急行バスの忍野八海経由御殿場駅行に乗り、浅間神社まで約6分です

 

富士山登山に必要な装備

富士山の天気は変わり易く、天候が崩れると激しい風雨にさらされ、落雷も多くあります。

また麓は暑くても、山頂は平均気温が5~6℃と冬の寒さです。

インナーやベースレイヤーは、しっかりした吸汗速乾機能が備わったものが必要。

防寒の為に

ミドルレイヤーにダウンやフリースを持ち、帽子や手袋も保温力が高いものを。

さらに耳まで被せられるネックウォーマーなども、持って行った方が良いです。

サングラス

また高山は紫外線が強いので、サングラスも必須です。

UVカット機能が高ければ、色は黒っぽい必要がありません。

普通の眼鏡で、UVカット機能があれば良いという訳ですが、眩しさを防ぐために、少し色がついている物が良いでしょう。

トレッキングポール

登山道は岩や石が多く安定しないので、普段使って無い人もトレッキングポールを持って行くことをおすすめします。

また疲れた時や、下りで膝が痛くなった時などは、ポールがあることで、かなり楽に歩けますよ。

レインウェア

どの山へ行く時も同じですが、レインウェアは必須で、雨が降らなくても防寒対策に使えるので、必ず持って行ってください。

また天気の急変が激しくて、突然嵐のようになることも、少なくありません。

上着すら上手く着ることが出来ないほどの、強風になります。

なので直ぐに取り出せる雨蓋や、外側のポケットに入れておくと良いですね。

ロングパンツ

登山道には岩や石がゴロゴロしているので、転んだ時のためにロングパンツを履きましょう。

また山小屋がある辺りでさえ、気温は真冬並みです。

防寒のことも考えると、真夏用の薄手より、3シーズン用のパンツが良いですね。

登山靴

富士山は火山なので、石や岩がゴロゴロしています。

足首を守るためにも、ミドルカットやハイカットの登山靴を履きましょう。

ミドルカットを履いた場合も、ゲーターを付けるなどして、小石が靴の中に入らないようにすることを、おすすめします。

大行列になることもある登山道ですから、直ぐに座り込んで靴を脱いで、などやり難いことを考えておいてください。

ウェア類

服装に関しては、レイヤリングの記事に、詳しく書いてあるので参考にしてください。

レインウェアに関しては登山の必需品の記事を、ベースレイヤーはアンダーアーマーで詳しく解説しています。

 

その他必ず用意するもの

水分

普段の登山では1ℓ~2ℓを、持ち歩いていると思いますが、富士山登山は過酷なので、少しでも疲労を減らす工夫が必要となり

ます。

それを考えて、飲み物は山小屋で購入できるので、500mℓまたは1000mℓ持って行けば良い、と書いておきます。

お金は掛かってしまいますが、山小屋で買えるものは持って行かない、と考えた方が良いでしょう。

ヘッドライト

ご来光を見る為に、夜歩く人が必要なのは誰でも判ると思いますが、夜に歩かない人でも必要なんですよ。

それは、暗くなってからトイレに行く場合です。

山小屋で電気は貴重なので、夕飯後の小屋内は消灯され、暗くなってしまいます。

必ずヘッドランプを持って行きましょう。

小銭

飲み物は自動販売機で購入することが出来るし、トイレも有料なので小銭が必要です。

また山小屋では、カードや電子マネーが使えないことが多いので、支払の為の現金も必須となります。

ただし、すごく多くの人が居る訳なので、お金は身に着けられるものを、用意しておいた方が安全ですよ。

行動食

長く歩き続ける登山では、食事以外でもエネルギー補給が必要です。

エネルギー補給の記事に詳しく書いてありますが、疲れると食欲が無くなるので、普段から食べなれていて、好きな味のものを持

って行きましょう。

ゴミ袋

山にゴミ箱はありませんし、山小屋でも小屋で買った物以外のゴミは、捨てることが出来ません

自分のゴミは、自分で持ち帰りましょう。

富士山が、中々世界遺産に認定されなかったのは、ゴミの多さだったと言われています。

自分の物は自分で、という当たり前のことを、しっかり考えて行動してください。

これは富士山に限ったことでは無く、山でも川でも観光地でも、全ての場所はあなたの物では無い、ということを頭に入れておい

てくださいね。

汚すのは、自分の家だけにしてください。

常備薬

処方された薬が有る場合は、日程+2日分を持って行くと良いですね。

飲もうと思ったら、風に煽られて落としちゃった、という経験が私にはあるからです。^^;

また高山病になった時は、頭痛が酷かったり吐き気が出たりするので、頭痛薬や胃腸薬なども持って行くと良いでしょう。

高山病については、『高山病の全て』の記事で解説しているので、富士山登山前にはぜひ読んで理解しておいて頂きたいです。

その他

マスク・アルコール消毒液・日焼け止め・トイレットペーパー・モバイルバッテリー・健康保険証は、必須とも言えます。

またトレッキングポール・膝サポーターなども、普段の登山では使って無くても、持って行くことをおすすめします。

 

山小屋について

山小屋を楽しむ』というサイトに、詳しく書かれています。

各ルートで人気の山小屋・おすすめの山小屋・個室のある山小屋などが紹介されていて、山小屋の予約も、このページから行うこ

とが出来ます。

さらに山小屋+バス予約や、バスだけ予約なども出来るようになっています。

金額は、素泊まり・・¥11.000  1泊2食付き・・¥13.500 トイレは¥200というのが、平均的な金額みたいです

しかし金額の変動はあるので、しっかり確認してください。

他の山小屋は、予約をする項目を入力しないと、金額が見れないので正確な金額は判りません

 

富士山登山のためのトレーニング

登山をする場合は、どこの山へ行くとしてもトレーニングは必要です。

筋力だけでなく持久力も付ける必要があるので、できる人はランニングを習慣にすると良いですね

膝や足首などが弱い方は、家の中で出来るトレーニングもあるので、1日10分でも毎日続けると良いでしょう。

筋トレと食事』の記事で、ネイチュアリング・スクール「木風舎」の代表であり、山岳ガイドでもある橋谷晃さんが、監修して

いるYouTube動画があります。

基礎編から応用編まであるので、食事と共に運動を続けて頂きたいと思います。

 

富士山登山をするために

コース・装備・山小屋情報・トレーニングなどを解説しました。

日本一標高が高くて、気象状況がとても厳しい富士山です。

しっかり準備を整えて、計画も良く考えて練って、憧れの富士山へ向かって頂きたいです。

富士山は他の山とは違う

何度も登っている人でさえ、高山病になるという情報を得ています。

疲れや寝不足が引き金になることが多いので、しっかり体調を整えて挑みましょう。

また、7合目から上は冬の寒さです。

防寒対策をしっかりして、低体温症にならないように気をつけてください。

低体温症に関しては、低体温症とは記事で解説しているので、そちらも合わせて読んで頂きたいです。

富士山登山は、最低でも1泊を計画し、決して弾丸登山は行わないでください。

また高山病予防には、体を標高に順応させることが大事です。

もし余裕があるのなら、富士山の5合目付近で前泊することを、おすすめします。

全ての準備をしっかり整えて、楽しい富士山登山を行ってくださいね。

 

 

 

 

 

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