埼玉県の飯能市にある山で、標高は 愛宕山412m 天王山475m 大仁田山505m
という低山です。
コースタイムも3時間弱・コース定数は11という、初心者にも優しい山です。
私は埼玉県の山々の雰囲気が好きで、色々な所へ行っているのですが、まだ行った事が無かった
ので行って来ました。
電車やバスで行く場合は、飯能駅からバスになると思いますが、近くのバス停で時刻を見ると平日
の6時・7時台は本数が多いものの、日中は1時間に1本しか無いので難しいと思います。
車で行った場合は、『金錫寺』という木造宝冠釈迦如来坐像(飯能市指定有形文化財)のあるお寺
の横にある無料駐車場に停めさせて頂くと良いと思います。
コースは色々あって、『奥武蔵ロングトレイル』のコースにもなっているので、良く整備された登
山道で、愛宕山の近くには簡易トイレもありました。
この駐車場から歩いて周回すると、行きと帰りでそれぞれに15分ほどの車道歩きがあります。
いきなり登山口と言うよりは、少し車道歩きのあった方が準備運動になって良いと思います。^^
それでは、今回歩いたコースを詳しく解説します。
愛宕山登山口まで
駐車場を出て道路を左へ進んで行くと、右手に道標が見えます。(写真撮り忘れました汗)
その道標を右に曲がって直ぐに橋があります。
道なりに進んで行くと下の道標があるので、この道標を見るまでは直進してください。
この道標を曲がって住宅の間を進んで行くと、山へ入る道に続きますが登山道と言う表示は無くて
『四十八曲』という表示があるだけです。
登山口
『登山口』と言う表示はありませんが、上の写真の左に『四十八曲』という道標が立っていて
ここが登山口ということになります。
四十八曲まで
登山口らしき(笑)所から進んで行くと、こんな広くて雰囲気の良い登山道になります。
私はシダが大好きなので、こういう所は嬉しいんですよねぇ。
道は、段々と傾斜がキツくなって行きます。
急登というほどでは無いのですが、先の方まで急な道が見えると「わぁ、こ~んなに急な所を長く
登るのぉ?」って、ちょっとテンションが下がっちゃいませんか? ^^;
そして『四十八曲』と書いてあったから九十九折に登るのかと思っていたけど、曲がったのは3か
所くらいだっかなぁ?ほぼ直登状態でしたよ。
なので、緩い道になった所でエネルギー補給をしました。
お腹が空いて無くても、エネルギーを使ったと感じたら直ぐに補給をして歩きましょう。
止まって休みながら食べても良いのですが、私は足を止めると攣ってしまうので歩きながら食べた
ので本当の『行動食』でした。^^
初めての山だと、どこで休憩できるかが判らないので、足を止められそうな場所を見つけたら
エネルギー補給をしたり、上着を脱いだり着たいするタイミングだと思ってください。
「まだ良いかなぁ?」「もう少し行ってから」って思ってたら、ザックを下す場所が無いという事
は良くあることです。
この後も急な登りは続きます。
四十八曲峠
四十八曲峠に着きましたが、曲がるところは3か所くらいしか無かったです。
整備されてカーブが少なくなったのか? 単に地名を使っているのか? 判りませんけど曲がる所
が無かくて直登だったから距離が短くて良かったのか、急な登りより九十九の方が良かったのか?
でも、ここで急登は一旦終わり、平坦な道を愛宕山の登山口まで歩きました。
主人は、「植林は人工林だから嫌いだ!」って言いますが、私は手入れされた植林を美しいと感じ
るので、こういう所を歩くのは気持ち良いです。
もちろん、自然林はもっともっと好きですけどね。
この先に分岐が有りますが右に進むと、愛宕山登山口があります。
愛宕山山頂へ
この登山道の道標は、細かく方向が支持されていてとても優しいんですよ。
登山口の画像を良く見ると、『右は◌◌方面左は○○方面』まで書いてあります。
山頂への登りは、どこの山でもキツイですけど小さい山はよりキツイように感じます。
主人もキツかったのか、すごく渋い顔をしていました。(^0^)
今回のコースの中で、唯一眺めの良い場所なので、休憩するならココが良いと思います。
この日は前日の雨から天候が回復しなくて、遠くは全く見えなかったのが残念です。
ここに着いたのは9:17。
駐車場を出てから約1時間だったので、全く疲れて無いし雲天で眺めも悪いので、写真だけ撮って
先へ進みました。
天王山へ
次に向かうのは天王山です。
愛宕山から下って行くと、前方に簡易トイレが見えました。
あまりにも唐突に出現したので、なんでここ??って笑っちゃいました。 ^^;
中にはトイレットペーパが備えられていて、古さによる汚れは有りましたが臭くも無くて綺麗でした
が天井は外側が風雨による汚れで明かるさを通し難くなっていて、電気の点かないトイレ内は薄暗か
ったので、少しドアを開けて使いました。
いぼとり地蔵
トイレから少し登って行くと『いぼとりじぞう』と書かれたお社がありました。
折り鶴も沢山あって、綺麗に手入れをされていましたが・・・なんでこんな山の中に『いぼとり』
なんだろう? と不思議でした。
だって、山の神とか林業の神とかなら判りますけどねぇ。^^
大きな鉄塔
お社の左側を奥へ進んで行くと、鉄塔があって開けた場所に出ました。
左側は、とても広く少しの幼木が植えられていて、作業小屋らしき建物もありました。
そして主人が立ってる所の目の前には、柑橘系の果物がたわわに実っていたんですよ。
下の土地に生えていたら他人様の土地だからって手は出さないけど、山側に生えていたので2個ほ
ど頂戴してきました。「採らないでください」の文字も無かったので。^^;
山頂で食べましたが収穫時期では無かったのか、酸っぱい果物が大好きな私でもけっこう酸っぱく
感じたので、夏ミカンじゃないかと思いました。
とてもジューシーで美味しかったですよ。
この場所は分岐になっていて、どちらからも大仁田山へ行かれるようなのですが、直進の方には
『天王様』の文字があったので、私達は直進しました。なんで『様』なのかな?
天王山へ直登
平坦で歩き易い尾根道だって思ったら、直ぐに急な登りになりました。
巨木が多い尾根道
急な所を登って行くと祠がありました。
扉が閉まっていたので、中がどうなっているかは全く判らなかったけど、直ぐ後ろ側に桜の巨木が
あってビックリでしたが、先へ進んだ広い尾根道には巨木がアチコチにあって、これもビックリ!
この山、好きだわぁってまたもや思った瞬間でした。(右の画像)
広い尾根の先を少し登っていったら、天王山の山頂に着きました。
天王山山頂
見ての通り、広いけど展望はゼロです。
中央の木に山頂表記が付いていましたよ。
山頂表記は、このように木の上の方にくくり付けられている事が多いです。
ここは広々としているから直ぐに見つけられたけど、登山道上に山頂表記が付いている事もあるの
でスマホ地図を見ながら歩いて、標高が書かれていたらそこは無名のピークだったり、登山者や愛
好会の方が手作りで山頂表記を付けている場合もあるので、周りを見渡して探して見ると良いです
さぁ! 最後のピーク大仁田山を目指して、ココからは一気に下ります。
大仁田山へ
急で長い道を下り、下り切った所は分岐になっていて大仁田山へは登り返します。
急な所を登ったから山頂かなぁ?って思ったら、残念ながら違ってまだ先へ続いていました。
そしてまた急な登りがあったから、今度こそ山頂かなぁ?って思ったら、ここも違いました。
(^^)なぜこんな勘違いをしたかと言うと、この登山道は道標がしっかりしててアチコチにあっ
たので、地図を見なくても迷う様な事が無くて地図を見ないで歩いていたからです。
地図を見たのは、駐車場を出て登山口に入るまでだけでした。
だから今、自分がどこに居るかを把握して無かったと言う訳です。^^;
本当は、分岐がある度に位置確認をしなくてはダメですよ。
今回は、完全に油断をしていました。
下の画像の近くには分岐がありました。
柑橘を採った場所の分岐を左へ進むと、ここで合流すると思われます。
分岐から少し進むと、道が分かれました。
危険個所
右の道の方がハッキリ登山道になっていますが、左の道はピンクリボンがいっぱい付けられていて
変だなぁって思ったんですけど、奥武蔵トレランの人が通る道かと思って、私達は右へ進みました
ところが・・・
進んで直ぐの所で、倒木が道を塞いでいました。
これは、木が折れて落ちているのでは無くて、右側の斜面に生えていた木が根っこから抜けて倒れ
ているので、どかす事が出来ません。
黄色い線の所を歩きましたが、木が倒れている地点は道から外れて斜面の歩いています。
なので、手前の分岐では「危ないからこっちを通って!」って印でピンクリボンがいっぱい付いて
いたのだと思います。
この倒木は2024年3月にここを通過した人から、YAMAPの地図に警告が出されていたので暫ら
くは撤去されないかも知れません。(通過後に警告を出そうと思って地図を見て見つけましたw)
破線コースなどで経験を積んだ人以外は、手前の所で左に進んでくださいね。
大仁田山山頂
緩い尾根道を進んで行くと、やっと大仁田山という表示がありました。
冒頭のYouTube動画です。
愛宕山からが長く感じたけど、時間を見ると40分しか歩いていませんでした。
天王山への登りや他の所でも急な登りがあったから、長く感じたのかも知れませんね。
大仁田山の表記からは、動画を撮ったとおりなので、大した時間は掛からずに登頂出来ました。
展望は1か所だけで、狭かったですね。
開けている方には、丸太のベンチがありましたが、朽ちて丸太がズレちゃっていて座り難かったし
シートを敷いて座ったけど、ザックに着けていたドリンクホルダーがはみ出していて、木について
いたコケが擦れて緑色になっちゃいました。汗
この、木やコケが擦れて汚れた緑色は、洗剤を直接つけて洗っても落ちないので、気をつけてくだ
さいね。
今回はドリンクホルダーだけだったから、別に良いやぁって思ったけど以前使ってたザックの時は
ザックのサイドポケットに色が付いてしまって、何をしても落ちなかったですからね。
山頂に着いたのは10:08でした。
駐車場を出て2時間で、縦走して大仁田山まで来ちゃいましたねぇ。^^
時間は早かったけど、結構な登りがあって体力を使ったので、ご飯を食べて30分ほど休憩をとり
ました。
下山に使った道は危険がいっぱい
下山は、赤沢へ降りる道を使いました。
地図上で破線では無いけれど細い表示になっていた道で、怪しいなぁとは思ったのですが、私達は
破線コース(バリエーションルート=バリルート)をアチコチで経験しているので、問題は無いと
考えて選びました。
ところが、コチラの道は全く整備されて無くて荒れ放題。
登山道が明確では無かったし道標も少なかったので、初心者の方でスマホの地図を持って無い方は
立ち入らない方が安全です。
赤沢へのコース
登山道が不明瞭
山頂からの下りは結構な急坂で、前月の強風の影響か細かい枝が大量に落ちていたし、前日に降っ
た雨で濡れていたので、何度も足を滑らせました。
大きな枝は避けて歩きましたが、細かい枝まで避けられない程に落ちていたんですよ。
急な坂が終わると、平坦で広い場所に出ましたが倒木だらけで、道も微かにしか判らない状態。
下の写真で、どこが登山道か判りますか??
この場所はとても広くて、先へ進んでも変わり映えが無い下のような状態でした。
ここは登山道がどこか、判りますか?
そしてこの広い場所が終わると、急降下の始まりです。
ずっと下り坂が続く
ここからは、かなり下へ行くまでずっとこの傾斜を降りて行きました。
上の写真の所から降りて振り返ったのが下の写真です。
濡れた木はとにかく滑る!
地面を見てください!
小枝がこれだけ落ちてたら避ける事は不可能ですよね。
でも木の上に乗ったら滑る事は判ってます。小枝でも全く同じように滑りますよ。
しかも前日は雨。
「最悪~」って言いつつ、時に小走りになりながら、時にゆ~くり足を運びながら下りました。
そしたら目の前に、太い倒木が現れて・・・><;
主人でも跨ぐことが出来ない太さで、急な下りだから超えた向こう側が更に低くなっている訳です
私は、丸太の上に登るのさえ怖い程に滑っていたので、主人に木の傍に来てもらって肩を借りて
主人の肩に飛び乗るような感じで降りました。
急な下りは終わったけど
この先は、傾斜がだんだんと緩くなって道も明瞭になったので、話をしながら楽しく下って行っ
たのですが、待ち構えていたのは藪漕ぎでした。><。
ここは背が低い笹だったので、足元に気をつけるだけで通過できました。
でも中へ入ると、足元は全く見えなかったですよ。
この藪漕ぎを抜けると、広~~い場所に出ました。
アチコチに万両が生えていて、色味の無い山の中を赤い実が彩っていました。
最後の藪漕ぎ
ほっこりしたのもつかの間、目の前には主人の頭も見えなくなるような、背の高い笹が立ちはだか
っていました。
左の写真で、中央辺りに赤い物が見えると思いますが、それは主人の帽子です。^^;
最初にあった藪漕ぎと違って、ここは背が高いから前も見えないし足元は当然見えません。
そしてここの道は、石か岩があったようで足がグラグラしたので怖かったですよ。
全く足元が見えないので、慎重に慎重に探りながら歩いてくださいね。
藪漕ぎの危険
笹がわ~~と生えている所でも、実は横が切れ落ちているって場所を色々見て来てています。
この登山道の両側はどうなっているのか、全く見えないと言うのは本当に怖かったです。
スマホの位置情報が判る地図が無ければ、どう進んで良いのかさえも判りませんでした。
両腕を顔の前に置いて笹を避けながら進んだけど、それでもしなやかな笹は何度も顔に叩きついて
きて痛かったです。
つまづかないように倒れないように、ゆっくり慎重に進みました。
すると、先を歩いていた主人から「真っ直ぐ進めよ!」と声が掛かったので曲がらないように気を
つけながら、真っ直ぐ進んで行きました。
そして突然放り出されたかのように、広い所に出て笹との闘いは終わりました。^^
スマホ地図があって、1人では無かったことで無事に出られましたが、出た後に周りを見ると
上の写真で左側に見えていますが、笹は川に向かって続いていました。
何も見えずに、あちらへ進んでいたら・・・と考えるとゾッとしました。
なのでこの藪漕ぎは、右方面へ向かった方が安全だと思います。
下山
笹の森から出て見ると、もう家々が見えていました。
ズボンを見ると、お腹の方まで濡れてしまっていましたよぉ。^^;
あそこまで深い藪漕ぎは、過去に1~2度しか経験がありません。
だから、この下山道は初心者さんにはお薦めできないという訳なんです。
道路に上がってから下山口を見ると・・・
中央の白い板の所から出て来ましたが、白いのは熊の目撃情報でした。
左へ降りる道が見えますが、古くて朽ちた家が有るだけでしたよ。
私達が入った登山口に、熊の目撃情報は無かったんですけど、熊の目撃はあちこちの地域であるの
で必ず熊鈴をザックに着けて、人間がいる事を熊に知らせて「出て来るなよぉ」と合図しましょう
下山に近い方は、笹が多くあるから熊が来るのかもですね。
車道へ上がった時に時間を見たら、下山には50分しか掛かっていませんでした。ww
早かったですねぇ。
でも、急な坂で小枝に滑って怖かったり、大きな丸太を超えて怖かったり、丈の長い笹の藪漕ぎだ
ったりと盛り沢山だったので、そんなに短かったとは思えませんでした。
とても楽しかったので、また来たいなぁって思いましたが、次に来るのは笹が枯れた秋からが良さ
そうですねぇ。(^0^)
ここから駐車場までは、15分の車道歩きでした。
まとめ
今回の記録です。
地図は、高水山・岩茸石山・惣岳山のものだったという意味です。
休憩時間は合計39分で、車道歩きが行きと帰りで30分ちょっとあったので、山の中を歩いたの
は2時間半くらいですね。
距離も6kmくらいだと、疲れる事無く気持ち良く歩く事が出来ます。
標高も456mしか登って無いけど、十分楽しめた山行でした。
初心者さんは、来た道を戻るなら安全なのでおすすめですが、藪漕ぎは経験者と一緒で無い場合は
危険すぎるので、止めてくださいね。
山頂からピストンで戻った場合は、山の中だけで4時間弱という感じになると思います。
写真をいっぱい撮ったので、スマホの電池残量が危なかったです。
だから、充電器は忘れずに持って行ってくださいね。
コメント
道を間違えると焦るけど、慌てず冷静になって危険を回避する事が大事だなって思います。
藪漕ぎも気を付けたいです。
実際に登って注意する点をこうして文章にしてくれると助かる人が多いんじゃないかな。
いつも嬉しいコメントありがとうございます。
私も登山を始めた頃は、登った人の情報が、とても役に立っていました。今もですけど。
藪漕ぎは、鬱陶しいだけじゃ無くて、「見えない」という危険があるので怖いですね。