登山靴はメンテナンスで長く使える!その方法とおすすめ商品

登山靴
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 登山靴は、メンテナンスが必要です。

 山登りを安全で快適に行うために、欠かせないアイテムだから。

 でも登山靴で歩く道は過酷な条件の所が多くて、汚れも酷くつくので適切な手入が必要です。

 手入れを行い、適切な保管をしないと、劣化が進み本来持っている性能が落ちてしまうからです

 そこで今回は、登山靴を長持ちさせるための手入れ方法やおすすめ品などを、解説します。

 

登山靴メンテナンスの必要性

必要性の主な理由は、大きく分けて2つあります。

   1,登山靴を長持ちさせる

   2,破損に気づくことが出来る

では詳しく見てみましょう。

長持ちさせる

靴のソールに使用されているポリウレタン樹脂は、空気中の水分などで劣化が進みます。

その劣化スピードは、メンテナンスと保管場所、に気をつけることで遅らせる事ができるのです。

また山を歩いて、土などの汚れが付いたままになっていると、更に劣化が進んでしまいます。

破損に気づく

メンテナンスする時は、登山靴を全体を触り、隅から隅まで良く見ましょう。

すると、靴の状態がどうなっているかを、見る事ができます。

ソールがすり減っている・アッパーとソールの結合部分が剥がれている・アッパーに傷があるなど。

また、靴紐が傷んでる等にも気が付く事ができます。

登山靴に痛みがあると

以下のようなことが、登山中に起こってしまうのです。

  登山をしている途中で靴底が剥がれてしまった。

  雨が降った時や川を渡る時に浸水してきた。

  靴ひもを結び直そうとしたら、切れてしまった。

このような事は、日々の手入れをしている中でチェックしていく項目なのです。

 

登山靴って洗えるの?

良く質問として挙がってくることですが、その回答は『洗えます!』です。

私が登山を始めた頃は、登山靴は洗えない物と言われていました。

だからお手入れも、靴底の土を落としてアッパーにブラシをかけて、汚れを落とすだけでした。

でも登山靴は日々進化しています。

子供が履くスニーカーのように、ジャブジャブ洗う事は出来ませんが、外側も内側も洗えますよ。

でも、正しい方法で行う必要があるので、やり方を解説しますね。

 

登山靴メンテナンスの手順

登山靴のメンテナンスで、1番重要なのは『洗う』という事です。

ソールは洗った事があるけど・・・と言う方も多いのでは?

順番に解説するので、是非ご自分の靴も洗ってくださいね。

1,インソールを外す

靴を脱いだら1番にしておきたいのがインソールを外すということです。

マイカーで出かけた人は、車に戻って靴を脱いだら直ぐにインソールを外しましょう。

インソールは、足から出た汗を吸い込んでいるので、湿気がインソールの下に溜まってしまうから。

靴のアッパーは、吸湿放湿機能が備わっていますね。

でも、靴の底に貯まった湿気は、靴底のゴムを通して外に排出される事はありません。

だから、湿気がインソールと靴底の間に溜まってしまうのを防ぐ為に、早く外す必要があります。

外したインソールは、靴の中に踵を下にして立てて入れておくと良いでしょう。

これは、テント泊でも小屋泊でも同じことです。

2,靴紐を外す

外した事が無い人や回数が少ない人は、外す前に写真を撮っておくのが良いですね

どのように紐が通されていたか判らなくならない為に、目に見える形で残しておきましょう。

靴紐の下などは、意外と汚れているものです。

土埃・落葉の中を歩く事での葉っぱのかけら・ぬかるんだ所を歩いた時の泥などでが、溜まります

3,靴底の泥を落とす

靴底の土や泥は登山口を出たところで、出来るだけ落としてから帰って来てください。

その理由は、植物の種・微生物・動物が持っていた病原菌など、が付いているからです

それらを付けたまま歩き回ると、アチコチの植生に影響を及ぼしてしまうしまいます。

また、病原菌を広めてしまうと、ペットや人間へ影響が出てしまう事もあります。

公共機関を使う人は、電車やバスの車内を汚さない為にも、綺麗に土を落としてから乗りましょう。

4,ブラシをかける

大まかなホコリや土汚れを落とすために、全体的にブラッシングします。

この時に、絶対してはいけないことは強く擦ること。

登山靴のアッパーには、撥水加工・吸湿放湿機能などが備わっています。

でも、ゴシゴシ擦ってしまうと、これらの加工が取れてしまうし、素材を痛めてしまうからです。

使うブラシは靴用の物であれば何でも良いのですが、ブラシ部分は柔らかい物が良いです。

                シューケアセット

こういうブラシがあると、アッパーの素材を選ばずに使えます。

また、革靴などにクリームを延ばす時にも、手を汚さず使えるので良いですよ。

5,水洗い(靴の外側)

ブラシで落ちない汚れや、ソールは水で洗い流します。

その時まずはソールから、硬めの靴洗いブラシで擦り洗いしましょう。

理由は、ソールについた土が水で緩んで、他の部分を汚さないためです。

この時に、靴の中側へは水が入らないように気をつけましょう。

中側を多く濡らしてしまうと、1日では乾きにくく、臭いやカビの原因になるからです。

「あっ!入っちゃったぁ」くらいは全然大丈夫です。OK

小さいスポンジを使う

アッパーを洗う時は、柔らかくて手に収まるくらい小さいスポンジを使うのが良いですね。

その理由は、紐通しの周りなど細かい所も洗いやすいからです。

また、履き口のところもギリギリまで良く洗えます。

でもヌバックの場合は、素材を痛めない為に専用のブラシを使うのが良いでしょう。

ソール部分は硬いブラシで

どの靴も、ソール部分は靴洗い用の硬いブラシで洗いましょう。

登山靴のソールは、複雑な形状をしていて、溝の底まで届き難いし掻きだし難いからです。

また靴洗い用のブラシは、持ち手側の端っこがヘラのようになっていますね。

これが、溝に挟まった小石や小枝を掻きだすのに、とても便利なんですよ。

大きなブラシでは凸凹の間が洗い難いと感じる場合は、硬めの歯ブラシを使うのもおすすめです。

日本の土壌は、どこでも大概が弱酸性なんです。

土がソールに残っていると、酸によって劣化を速めてしまうので、しっかり洗ってください。

6,水洗い(靴の内側)

内側は特に汚れを感じた時や、渡渉などで中に水が入った時以外は、洗わなくても大丈夫です。

普段のお手入れは、靴を逆さにしてトントン叩き、入ってしまった小石などのゴミを出せばOK。

でも手で触って見てザラザラした汚れや、酷く湿った感じ(汗など)などがあったら洗いましょう

水を入れて洗っても良いのですが、ガッツリ濡らすと乾くまで非常に時間がかかります。

濡れた状態が長く続くと、雑菌が繁殖したりソール構造の劣化に繋がるので、汚れが酷い時だけ。

少しザラザラが気になる時は、硬く絞った雑巾で拭くだけでも、さっぱりします。

この時に注意することは、絶対に強く擦らない ということです。

登山靴は、内側にも様々な機能が施され、複雑な構造をしているので、それを傷めないためです。

また、汗臭さを感じた時は、除菌消臭スプレーをかけておくと良いですよ。

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7,水洗い(中敷きと紐)

中敷きと紐も水洗いをしておきましょう。

物によっては洗えない中敷きもあるので、洗濯表示を確認してくださいね。

中敷きには、吸汗速乾機能が備わっているものもあるので、ウェア用洗剤を使うと良いです。

紐は、普段洗濯する時に使っている洗剤で大丈夫なので、手の中で擦り洗いをします。

この時、痛んでいる所は無いか、切れそうな所は無いか、のチェックもしておきましょう。

水や洗剤をつけて洗えない場合は、硬く絞った雑巾で拭いて除菌スプレーをかければOKです。

 

しっかり乾かす

靴を洗ったら、出来るだけ早く乾燥する事が大事です。

乾くのに時間が掛かり過ぎると、素材に負担が掛かったり、形が変形してしまう場合もあるから。

また、雑菌の繁殖や劣化を防ぐためです。

 

乾かし方

まず乾いたタオルで全体を拭いて、水分を良く吸い取っておきましょう。

そのひと手間で、靴の乾燥時間がずっと早くなるからです。

干す場所は、日陰で風通しが良い場所です。

直射日光は、生地の劣化に繋がるからNG

干す時に、乾いたタオルや新聞紙を中に入れて置くと、より早く乾きますよ。

また、シューズハンガーを使うのも良いですね。

その日の天気や湿度にもよりますが、1~2日かけてしっかり乾かしましょう。

                シューズハンガー

 

仕上げは防水スプレー

中も外も綺麗になった登山靴は、次回の山行に向けて防水・撥水スプレーをかけておくと良いです

防水・撥水スプレーをかけておくことで、靴に汚れが付き難くなるというメリットもあります。

ただし、透湿機能を損なわないと書いてあるものを使用してください。

下記の防水スプレーは、通気性を保ったまま水分や汚れを弾くことが出来ます。

フッ素を使ったスプレーですが、環境に配慮して非PFOAフッ素を使っているので安心です。

              通気性が保てる防水スプレー

 

登山靴の保管場所

 靴の保管場所は、加水分解を遅らせるために、とても大事なことです。

 登山靴に良く使われているポリウレタンは、湿度が高い環境だと劣化が早いという素材だから。

 なので特に、保管場所が重要になってくると言う訳です。

 

保管にNGな場所

  購入した時の箱の中。

  ビニール袋の中。

  車に積みっぱなし。

  下駄箱の中。

  直射日光が当たる屋外。

これらは、全てNG場所なんですけど、やってる方が多いのではないでしょうか?

なぜNGなのかと言うと、高温多湿になる場所だからです。

登山靴の保管に適した場所

風通しの良い室内、がベストな保管場所です。

なので、下記のところに置きましょう。

  玄関に出しっぱにしておく。

  下駄箱下のスペース。

  他のギアが置いてある部屋。

玄関でも北側だと、外の冷たい空気と室内の温かい空気が触れる場所なので、避けた方が無難です。

我が家は、室内へ靴用のトレーを置いて、そこに並べています。

上には窓があり、換気も出来るからです。

登山靴の保管方法

1足だけ、すのこを使って湿気を避ける対策をしています。

これが良い感じなので、全部の靴を今後すのこに替える予定です。

保管して置く時の靴は

靴紐や中敷きは、外したままにして置くのが良いです。

紐を掛けたままにしておくと、折れ曲がってる場所にテンションがかかって痛みやすいからです。

中敷きも外して置けば、湿気を吸って靴の中の湿度を上げてしまう、という事が無いですね。

でも、レザーの物で長期に出番が無い場合は、履き口まで締めて置いた方が型崩れしにくいです。

レザーでは無い物は、紐を緩めに掛けて1番上は結ばない状態で、置いても良いでしょう。

 

正しい手入れと保管方法で長持ち

私の靴は今年で6年目。

週に1回の登山で使っていますが、まだまだ現役で使える状態です。

流石に履き口のところは、少し擦れてしまっていますけどね。(トップ画像)

上の靴が並んだ写真で、1番右のゴツイ物は既に13年ものです。^^;

ソールは1度張り替えをしましたが、未だに現役ですよ。

このように、面倒でも登山後に手入れをすることで、長く使えるという訳なんです。

 

まとめ

登山靴はメンテナンスと保管で、長く使う事が出来るという事を、理解して頂けたでしょうか。

このことは、私の靴が証明してしますから、ハッキリ言うことが出来ます。

登山靴は色々な山へ行き、一緒に苦労しながら歩いた相棒ですよね。

愛情をもってメンテナンスしてあげて、いつまでも楽しい山行を共に行いましょう。

レザーの物は、時々クリームを塗って栄養を与えてあげれば、ひび割れを起こす事も無いですよ。

また、水洗いでは落ちない汚れは、下のクリーナーを使うと綺麗に落ちるので使って見てください。

              フットウェア+ギアクリーナー

その他に、登山靴のご紹介やインソールの必要性などに付いても、解説しています。

登山靴』のカテゴリーを見てくださいな。

 

 

 

 

コメント

  1. わーこ より:

    買った時の箱の中に入れて保管していました。NGでしたか。
    もう何年もそのままなので買いなおした方が良いかも知れません。
    以前夫の登山靴が劣化して底が剝がれたことがあったので。
    確認してみます。

    • harupy より:

      (^^;)一番やってはいけない事ですね。
      たぶん、もう加水分解が進んで履けないと思います。
      残念だけど、山の中で剥がれて歩くのが辛くなったら、困りますからね。

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