日本アルプスの一部である木曽山脈。
その中にある木曽駒ケ岳と宝剣岳は、ロープーウェイを使えば日帰りも可能な事から初心者にも
行かれる高山として人気の山です。
宝剣岳は岩山で、見るとカッコイイのですが滑落事故も起きている危険な山です。
なので、初心者の方は木曽駒ケ岳だけへの登山を計画してください。
アクセスからコースタイム・登山道・山小屋について等などをガイドします。
アクセス
ロープーウェイ駅の『しらびそ平』駅へ
公共交通機関の場合
JR飯田線駒ケ根駅からバスまたはタクシーで向かいます。
駅にはバスの乗車券売り場が無いので、車内で支払いますが現金のみの扱いになります。
また帰りはロープーウェイ駅で、バス乗車券が購入できます。
駒ケ根駅からバスで、約50分です。
車で行く場合
中央道駒ケ根ICで降り、一般道で約3分走って菅の台バス停(駐車場)へ向かいます。
と言うのは菅の台から先は、一般車両の規制が行われているからです。
駐車場は、300台収容可能です。
菅の台バスセンターからは、路線バス約30分でしらびそ平ロープーウェイ駅に着きます。
駐車場料金(24時間営業)
1日、普通車¥800 バイク¥200です。
バス料金
往復 大人¥1660 子供¥840
片道 ¥830 ¥420
駒ケ岳ロープーウェイ
しらびそ平駅から千畳敷駅までは、7分30秒です。
料金は、往復 大人¥2030 子供¥1010
片道 ¥1100 ¥540
となっていますが、土日祭日や第何週目かなどで料金が変わります。
『運賃カレンダー』でご確認をお願いします。
また標高は、しらびそ平駅が1662mで千畳敷駅は2612mです。
つまり950mの標高差を一気に登ることになるので、標高差に慣れていない方はしらびそ平駅
と千畳敷駅の両方で、30分くらいの休憩を取って体を慣らすと良いでしょう。
コースタイムと距離
千畳敷駅から木曾駒ケ岳に登って千畳敷駅へ戻るコースのタイムは、3時間55分です。
そして距離は、約3.947kmです。
距離だけ見ると、え?これだけ?ってビックリですけど、キツイ登りがあるので、体感的には
もっと長く感じました。
もちろんコースタイムには、休憩や写真を撮ってる時間が入っていないので、日帰りの人は
帰りのロープーウェイ時間をしっかり調べて、間に合うように行動してくださいね。
コース定数
千畳敷駅からカールを登って行くコースの定数は、12となっています。
コース定数とは
1.8X行動時間(h)+0.3X歩行距離(km)+10.3X登りの累積標高差+0.6X
下りの累積標高差(km)=コース定数
このように計算して出た数値のことです。(笑)
これを自分で計算するのは、かなり大変そうですよね。
なので、地図やガイドブックにはあらかじめ、コース定数が記載されているんです。
コース定数の表すこと
10前後・・・体力的に優しくて初心者向け(北八ケ岳ロープーウェイ~北横岳往復など)
20前後・・・一般的な登山者向け(千畳敷駅から木曾駒ケ岳往復など)
30前後・・・日帰り登山の場合は健脚向け(八方アルペンライン八方池山荘駅から唐松岳
往復など)
40以上・・・日帰りでは困難なので1泊以上の計画が必要(南八ヶ岳 美濃戸から赤岳往復
など)
千畳敷カール
ロープーウェイの千畳敷駅に着くと、気温は15℃しかありませんでした。
7月の終わりでも、この気温だということを覚えておいてくださいね。
残念ながらの天気で、山頂方面はガスが掛かって真っ白。
晴れていれば、トップ画像のような美しい姿を見る事が出来ます。
また、花の季節には緑色の所にビッシリ色々な花が咲き乱れます。
まさに『お花畑』という感じですよ。
咲いていた花々
急な登山道を登り始める前に、これだけの花を見ることが出来ました。
登り始めてからも、周りには小さな白い花がや黄色い花がいっぱい咲いてましたよ。
乗越浄土へ
カールを登って行くのは、岩がゴロゴロした急なつづら折りの登山道です。
この画像は、半分以上登って来た辺りです。
途中には、階段が作られていたり丸太が置いてあったりしたけど、大きな石を登って行くことに
変わりは無くて、私は乗越浄土までの登山道が1番キツかったと思っています。
歩いている時、多くはガスに包まれていました。
時々サーッとガスが晴れた瞬間に、写真を撮っていたので枚数が少ないです。(汗)
頑張って登りきると、乗越浄土へ到着です。(^^)v
すっごく広くて平らなところだったけど、この日はガスが酷くて周りは何も見えませんでした
宝剣山荘
乗越浄土から少し下ると、宝剣山荘があります。
入り口には、大きなソフトクリームの置物があって、食べたいよ~~!って思ったけど
今回私は、頂上山荘にテント泊の予定だったし、天気が悪化してきているので宝剣山荘には
寄らずに先を急ぎました。
宝剣山荘の横には、岩々な山肌がカッコイイ(笑)宝剣岳があります。
帰りに体力が残っていたら、登りたいと思いながら先に進みました。
宝剣山荘情報
開設時期・・・4月上旬から11月初旬(左記以外はお問合せください)
収容人数・・・約100名
客室・・・・・12部屋
料金等の細かいところは『宝剣山荘』の案内ページをご覧ください。
中岳へ
宝剣山荘の裏側を登って行きます。
山荘の裏側へ行くと、1段高い所に大きな石碑が3つありました。
何て書いてあるのか文字が読めなかったけど、1番下には霊神と書いてあるのが見えました。
神様が祭られている山は多いですよね。
私は、神様が山を守ってくださっているような、登山者を守ってくれているような、不思議で
嬉しい気持ちになります。
少し進むと、岩が大きくてキツイ登りになりました。
中岳
中岳は、岩が集まった山頂でした。
そして、ピカピカのお賽銭箱(笑)と墓石のような四角い石が数個、倒れて散乱していました。
ここも神様のいる山なのかな?酷い状態だけど。(汗)
晴れていたら、山頂表記の後ろの岩に登って見たいところですが、これだけ真っ白じゃ何も
見る事は出来ないので、この写真を撮っただけで先へ進みました。
ここからは、急な下りの道です。
頂上山荘へ
中岳からの下りも、大きな岩がゴロゴロした急な下りです。
下っている途中で、ガスがサッと晴れたら正面に木曾駒ケ岳が見えましたよ。
そして下には、今夜の宿になる頂上山荘が見えました。
宝剣山荘と頂上山荘の他にも、山小屋があるのですが、とんかくガスで真っ白だったから
周りを見渡すことが出来なくて、小屋は確認できませんでした。
頂上山荘情報
開設時期・・・7月上旬から10月初旬(詳しくはお問合せください)
収容人数・・・50名 1F3室 2F7室
テント・・・1名¥2000(水・トイレは使い放題)
詳しい料金などは『頂上山荘』のページでご確認ください。
テント場注意
テント場は、岩もゴロゴロありますが、主に砂地です。
雨が降った場合あ、水が流れてくることもあるので、最初に良く地面を見て水が流れた跡が
無いかどうかを確認しましょう。
浸水
私が着いた時に、ポツポツ雨が降り出して直ぐに本降りになってしまいました。
主に砂地だったので、雨が強く降ったら水が溜まってしまったのです(汗)
夜中は風も強くなり、かなり荒れたので目が覚めた時は、マットもシュラフも濡れていました。
木曽駒ケ岳へ
朝になっても小雨が降り、辺りは真っ白ガスに覆われていました。(笑)
見事なまでに真っ白ですよね。(笑)
でも私は、雨の中を歩く事には慣れています。
どこへ行っても、ピーカンに晴れている事の方が少ないから。^^;
木曽駒ケ岳は柔らかい雰囲気
歩き出して少ししたら、ガスが晴れてきて木曽駒ケ岳の姿が見えました。
岩がゴロゴロではあるけど、傾斜はさほどきつく無くて、見えてる山様もなだらかです。
振り返ると、前日に超えて来た中岳と隣には尖がった宝剣岳が、良く見えていました。
木曽駒ケ岳山頂
風が強くて、晴れたりガスに覆われたりしながら、山頂に着きました。
鼻水ズルズルですみません(風が強いから)^^;
すごく広い山頂で、晴れてたらどんな景色が見えるのか、とても残念に思いました。
なので、ここは絶対にリベンジします!!(^^)v
ガスが晴れるのを待って見たい気持ちもありましたが、頂上山荘のテント場は9時までに空ける
事になっているので、ゆっくり動画を撮ったあとは下山しました。
宝剣岳へ
木曽駒ケ岳まで、ガスガスで消化不良。
帰りも小雨が降っていましたが、この日の天気予報は晴れて来るというものだったようで
早くも中岳から降りてくる人が多かったです。
この位、早い時間に下から出発しないと、日帰りだったら忙しいんだと思います。
宝剣山荘と宝剣岳
宝剣山荘まで戻って来ましたが、天気は回復せず小雨が降り続いていました。
山荘前のベンチに座って、宝剣岳へ登るか止めるかを主人と相談していました。
本当は止めるのが正解だと思います。
濡れた岩はとても滑るし、滑落事故も起きている危険な山ですから。
経験はある
登山を始めて3年目で、山数100日目という経験の浅さで行った槍ヶ岳も、小雨の降る中で
登りました。
唐松山荘から五竜山荘までの『牛首の鎖場』も雨。
五竜岳も小雨が降っている中でした。
晴れている時だけど、奥秩父の二子山や奥穂高岳や西穂高独標。
両神山の八丁尾根コースだって、山頂までは行かれなかったけど東峰までは行った。
宝剣岳へGO!
色々話し合った結果、少しでも危ないと感じたら直ぐに撤退する、そう決めて登ることにしました
宝剣岳は、初心者さんには危険でおすすめ出来ないので、写真だけお見せします。(^^)
まとめ
木曽駒ケ岳は、駒ケ岳ロープーウェイを使えば、日帰りも出来る『ほぼ3000mの山』です
キツイのは、カールを登る時だけで外の場所は、それほどキツイ所はありません。
私の足で、千畳敷駅から頂上山荘まで2時間ちょっとでしたから。
下山は、木曽駒ケ岳とテント撤収時間、宝剣岳登頂の時間を入れても、4時間28分でした
日帰り装備ならザックが軽いので、もっと楽に歩けると思います。
千畳敷カールから木曽駒ケ岳まで、すべてにおいて眺めの良い山です。
ぜひ天気の良い時に、挑戦してみてくださいな。
ただし、宝剣岳は画像を見て分かるように、岩場の経験を積んだ人で無ければ登れません。
ちょっと行って見る?なんて、軽い気持ちで登れる山では、ありません。
千畳敷カールから、中岳、木曾駒ケ岳までを計画し、ゆっくり楽しめるように早着早出で
十分に楽しんで頂きたいと思います。(^^)
コメント
千畳敷カール、懐かしいな。高山植物の花々がとても美しく癒されます。
ロープーウェイがあるのも私のような体力少なめの登山者にはありがたかったです。
よって宝剣岳なんて無理、無理。
二、三回は行ったかな。夫と行った時は千畳敷駅まで。彼は山登りした事がほとんどありません。
だからharupyさんのようにご主人と登れるのは素敵だなって思います。
ご主人は山歩きされないんですね。
私も1人で行動できる範囲が狭いから
主人が行かなければ、1人では行かれません。
宝剣岳。岩好きにはワクワクが止まらない山でした。
ロープーウェイは、値段が高いけど、そのお陰で行かれる所が増えて助かりますね。