登山装備について、解説します。
これから始めようと考えている人は、まず何から用意したら良いのか、そこから悩むと思います。
この記事では、登山歴10年超えの私が、勉強したことや体験した上で感じたことなどを、交えながら解説します。
はじめて登山をする時でも、最低限必要な装備を揃えることが重要だからなのです。

え?色々揃えないと登山って出来ないの?

いえいえ、最低限必要な物だけ
揃えたら始められますよ
登山装備・持ち物
登山に必要な装備と言うと、登山専用の物を想像すると思いますが、そうでは無いのでご安心を。
装備類は、アウトドアショップや専門店で買った方が良い物、ばかりではありません。
作業着屋さんでも十分なもの、なんなら100均でも良いものなどもあります(笑)
まずは知識として、登山をする時に安全性と快適性を確保するためには、どんな物が必要なのか?
登山装備のリストと共に、必要な理由やどういった物が良いかなどを解説します。
そして、始めから用意した方が良い物もお伝えするので、最後まで読んでくださいね。
登山装備
主な登山装備
ウェア・登山靴・ザック・レインウェア・帽子・ストック。
ヘルメット・水筒・地図・アイゼン、ファーストエイドキット等。
この中で、直ぐに必要では無い、というものはヘルメットとアイゼンです。
またストックも、筋力があったり膝や腰に痛みが出ない人には、必須なものでありません。
登山には、登山 三種の神器と呼ばれている物があり、それは登山靴・レインウェア・ザックのことです。
この三種は、登山を行う上で必要なので、しっかり選んで購入しましょう。
登山装備としてのウェア
ウェアはアウターからベースレイヤーまで、全てのことを指しています。
自然の中で行うんが登山なので、暑くなったり風を冷たく感じたり、目まぐるしく変化します。
なので、登り初めから下山まで、適材適所で脱ぎ着を繰り返す必要があるのです
重ね着をして脱ぎ着をすることを、レイヤリングと言います。
登山の服装はレイヤリングという記事で、詳しく解説しているので、参考にしてください。
登山装備としてのウェアに必要な機能
なにをとっても、吸汗速乾性とストレッチ性は、外すことが出来ない機能です
それは登山が、素早く走るマラソンと、同じ運動強度をもっているからです。
吸汗速乾機能とストレッチ性が必要な理由
吸汗速乾機能とは、素早く汗を吸い上げて、体が濡れた状態になることを防ぐ機能です。
汗が、いつまでも体についていると、気化熱で体温を奪われます。(汗冷え)
そして、低体温症という大変な症状が出てしまうのです。
またストレッチ性が無いと、良く動かす足や腕に服の生地が引っかかります。
これは、トレスになるだけでは無く、危険になる場面も出てくるのです。
山の天気は変わりやすい
言葉を聞いたことはあると思いますが、街中とは天候や気温も違い、目まぐるしく変化します。
その変化に対応できるように、適切な服装を選ぶ必要があると言う訳です。
だから、歩き始めから山頂まで同じ服装で歩き続ける、という事はあまりありません。
その場その場に適したウェアを着て、汗冷えや気温の変化に対応するのです。
これがレイヤリングで、登山ではこのレイヤリングが非常に重要なのです。
登山装備に不向きな服
まずNGなのは、ヒートテック素材のものです。
汗をかいた時にその汗を吸って熱を発生するのが、ヒートテックの特徴ですよね。
だから運動量が多いくて、汗を多くかく登山では、更に汗をかいてしまうのです。
その結果、不快感が増してしまうという訳です。
ただし、本格的な雪山登山では、ヒートテックが必要な場合もあるんですよ。
登山装備で三種の神器の登山靴
登山靴は高価な物が多いし、ゴツくて初めての人には、手に取り難いものでしょう。
しかし、その名の通り登山するための靴なので、山の中を歩くのに適した機能が色々と備わっているんです。
最初は高価な物で無くても良いので、登山靴は用意してくださいね。
運動靴(スニーカー)は不向き
運動靴でもグリップ力があって滑らないから、と登山で履いている人を見かけます。
しかし、ちょっと山の中を散策する位なら良いのですが、登山道を何時間も歩く場合は、不向きなのです。
スニーカーは、凸凹や急な上り下りを歩く用には、作られていないからです。
靴底は薄く、足首回りもゆとりがあり過ぎすことで、足を守ることが出来ません。
グリップ力も、複雑な登山道向けに、作られていないからです。
登山靴の種類
大きく分ける場合は、履き口の長さで分けます
ローカット登山靴
普段履いている運動靴に近い物で、動きやすく生地が少ない分だけ軽量です。
足首が守られていないので、短時間の登山や標高が低い里山に向いています。
または、スピードハイクという登山スタイルの、山慣れしている人向きですね。
ミドルカット登山靴
くるぶしの少し上まで、履き口が高い靴のことです。
足首部分に靴が被さるので、ローカットより足首は安定します。
なので、足首に不安がある方や、山の歩き方に慣れていない人におすすめです。
捻挫やグラつきによる、股関節や膝への負担を、軽減することが出来るからです。
履き口の高いハイカット
ミドルカットより、もう少し上までカバーされています。
捻挫をしたことが有る人、足首の関節が緩い人、高山へ行く人におすすめです。
足首がしっかり守られているので、グラつきを抑え、捻挫だけでは無く股関節や膝への負担を、軽減することが出来ます。
山によって履き分ける
普段は膝や股関節に痛みが無い人でも、足首のグラつきで靭帯などに負担が掛かり、痛みが出てしまうこともあります
そのためにも、ローカットは里山で散策程度(標高300m未満の山など)の時に使う。
それ以上の標高の山や山頂を目指す登山では、ミドルカットもしくはハイカットを履く。
このように、山によって履き分けることがおすすめです。

登山装備三種の神器であるザック
ザックは、登山ウェアから装備や食料・水など、登山中に必要なもの全てを収納するためのものです。
自分の体格や登山の目的に合わせて、適切なサイズや機能を選びましょう。
登山用ザックの容量
目安としては、春~秋の低山で日帰り登山の場合は20ℓから25ℓくらい。
山頂で料理をするなどの目的がある場合は、30ℓくらいの容量が必要になります。
また、冬などで重ね着用の上着を持って行く時は嵩張るので、料理道具を持たなくても、30ℓ位の容量があった方が良いでしょう。
小屋泊なら35ℓくらい、テント泊でテント装備も収納する場合は、50ℓ以上の容量が必要になります。
私の場合
私はテント泊で、2~3泊の縦走をする時でも、35ℓのザックを使っています。
テントやクッカーなどの嵩張ったり重い物は、主人が持ってくれるからです。
私がザックに入れるのは、着替え・シュラフ・マット・行動食・レインウェア・テント場用サンダルなどだから、35ℓで入ってしまうのです。
日帰り登山では、スペックオーバーになりますが、執着心があるので、同じものを使っています(笑)

大事な登山装備レインウェア
どんなに低山でも、山の中へ入る場合には、必須の装備です。
それは、山の天気は変わりやすい、からでです。
たとえ晴れていたとしても、急に大粒の雨が降って来ることは、良くあります。
登山の必需品レインウェアの記事で、必要性から選び方やおすすめまで、解説しているので参考にして頂きたいです。
レインウェアの役割
登山中に体を濡らす事は、絶対に避けなければなりません。
それは、命に係わることもある、低体温症を避けるためです。
レインウェアは、雨に対応するだけでは無く、ウインドブレーカーの代わりにもなります。
保温性は有りませんが、冬場などの冷たい風を避けるにはとても良いですよ。
帽子も登山装備
春夏秋冬、常に帽子は必要です。
それは、帽子の役割が日除け、だけでは無いからです。
山の紫外線は強い
紫外線は、標高が高くなるにつれて、降り注ぐ量が増えて強くなっていきます。
それは、空気が澄んでいるから。
また帽子を被らないと、頭が熱くなってしまいますよね。
日差しを避ける理由は
頭部が暑くなって起こる日射病(熱射病)は、熱中症が重症になった状態でとても危険です。
また頭は、体の1/4の熱を放出していると言われているので、寒さ対策にも必須のアイテムと言う訳なんです。
さらに風が強い山中では、枝が折れて落ちて来ることも良くあります。
小石が飛んで来ることだってありますよ。
そう言う物から頭部を守る為にも、帽子が登山装備に入っているのです。
トレッキングポール
トレッキングポールが無くても登山は出来ます。
実際に、持たないで歩いている人は多いですし、私も今は訳あってトレッキングポールが持てず、使っていません。
しかし、使わなくてもザックに入れてあります。
使わなくても持ち歩く訳
登山中に膝や腰が痛くなる人は多いし、捻挫しちゃうかも知れません。
そんな時にトレッキングポールが有れば、松葉杖の代わりになって体重を支えてくれます。
また粘土質で、滑って歩けないような場所もあるんです。
トレッキングポールの石突カバーを外せば尖がっているので、突き刺すように使うと歩き易くなります。
だから使わなくても、常備して置く方が安心と言う訳なんです。
トレッキングポールは足の役目もする
トレッキングポールを使って歩くと、二足歩行の人間が4本足歩行をするのと同じ状態になります
なので急な登りも下りも、と~~っても楽に歩けるんですよ。。
それに、凸凹が多くて不安定になりがちな登山道も、トレッキングポールで体を支える事で、安定して歩けるという訳です。
だから、少しでも負担を減らして歩きたい人には、特におすすめします。
そして脚力に自信があって、トレッキングポールなんて要らない、という人もア
クシデントが起きた時のために、ザックに入れておくと良いですね。

登山装備?かもですが地図
装備って言うと、身に着けるものを想像すると思いますが、地図も立派な装備なんです。
地図は、紙のものとスマホにダウンロードするもの、この両方持ち歩くことをおすすめします
紙の地図
広範囲をパッと見ることが出来るし、機械では無いので壊れる心配も、電池が無くなる心配もありませんね。
ただ、紙地図を理解するには、読図と言う知識が必要で、勉強をしなければ理解出来ません。
独学で完全に理解するのは、中々難しいのです。
地図読み教室が開催されているので、参加して教えて頂くのが良いでしょう。
スマホ地図
ダウンロードする地図は、スマホのGPS機能を使っています。
なので電波が届かない山の中でも、自分の位置を把握する事ができるのです。
しかもスマホ地図は、地図記号など判らなくても、等高線の意味が分からなくても、使えるのです。
それは登山道が色分けで明記され、自分の居る場所もリアル表示されるからです。
スマホの注意点①
ただし!スマホは電池を必要とする機械である、と言うことを忘れてはいけません。
電波が無くても動きますが、電池が無ければ動くどころか、表示さえ出来なくなってしまいます。
だからスマホの地図を使う時は、必ず充電器も持ち歩いてください。
また電池は、低温で消耗が激しいので、持ち歩く時は体に近いポケットなどが
なのでスマホを持ち歩く時は、出来るだけ体に近いポケット。
または、保温性のあるポーチなどに、入れておく方が良いのです。
スマホの注意点②
気温の低さで電池が消耗しやすのとは反対に、スマホは高温になると、熱暴走を起こします。
画面が消える、フリーズする、カメラが起動しなくなる、などが起こるのです。
だから夏場など暑い時期には、直射日光を避けて、体によって温められない場所に、保持する必要があります。
水筒
山の中に、そのまま飲める水は、無いと考えてください。
なので水筒は必須の、登山装備なのです。
夏は保冷効果があるもの、冬は保温効果があるもの、がおすすめです
ペットボトルをそのまま、と言うのは春と秋だけが良いですね。
飲めない水
湧水があり、コップなどが置いて有る水場では、そのまま飲んでも良いと思います。
しかしお腹が弱い方は、生水を飲むのは止めた方が良いですね。
また沢の水は、綺麗に見えても、そのまま飲んではいけません!
その理由は、体に影響する雑菌が多いからです。
動物の死骸・糞尿・菌を持った動物の出入りにより、最近で汚染されているのです。
飲み物の量
大まかな数字ですが、寒い季節で1~1.5ℓ、暑い季節では2~2.5ℓが必要とされています。
これは、体重や行動時間、登山道のキツさなどによって、大きく変わるのであくまでも目安です。
普段あまり水分を飲まない人も、ちょくちょく飲むようにしてください。
登山では汗だけでは無く、登りでハーハーすれば、呼気からも水分が出ていきます。
脱水症にならなくても、足が攣りやすくなったり疲れやすくなるので、しっかり飲んでくださいね。
飲み物の温度
ペットボトルで持ち歩く人も多いのですが、寒い季節には中が凍ってしまう事もあります。
凍らないとしても、寒い時に冷た~~いものを飲んだら、体の芯から冷えてしまいますね。
逆にすごく暑い季節には、火照った体を冷やすためにも、冷たい飲み物が必要です。
と言う訳で、春と秋は保温や保冷機能が付いて無いボトルでも良いのですが、冬と夏は好みの温度を保てる水筒を使うと良いということです。

その他の登山装備
アイゼン・ヘルメット・ファーストエイドキット・細引き等々、必要な物はあります。
中でもファーストエイドキットと言うのは、救急箱と同じ役割の物ですから用意してください。
初めて用意するという人は、市販品を買って自分の飲み薬などを追加して入れる、というのが良いですね。
飲み薬は、市販品には入っていないからです。
痛み止め・下痢止め・虫刺されの薬・処方薬などは、自分の使い慣れた物を入れましょう。
それは、副作用が心配だからです。
初めての飲み薬を、山の中で疲れた体に使って、もし副作用が出てしまったら大変ですからね。
登山装備についてのまとめ
大自然の中で行う登山では、危険を回避したり対処するために、登山装備を整えることが必要です。
まずは道具から、という笑い話がありますが、登山に関しては決して笑い話では無く、必要不可欠な物ばかりなのです。
1番に用意するものは、登山靴・レインウェア・ザックで、レインウェアは登山用(詳しくは記事で)を購入してください
そして出来る範囲で、少しずつ装備を充実させていきましょう。
なので装備を完備するまでは、自分の装備や体力に合った山を選んで歩いてくださいね。
また、登山が行えるように体を鍛えるだけでなく、学習して知識を増やす事もとても大事です。
雑誌を読んだり、ネット上で色々な記事をドンドン読んで、知識を蓄えてください。
登山の危険性や安全に行う為には、どうしたら良いのかなど、学習していきましょう。
私も色々と登山に関しての記事を書いていますが、自分の経験だけで語れるほど優しいものではありません。
なので、ネット上の情報を色々読んで知識を増やしていってます。(^^)
今回は装備について話してきたので、下の雑誌をご紹介します。
是非、読んでしっかり知識を得て、安全で楽しい登山ライフを送りましょう。^^
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