2012年、私はまだ登山初心者で、山に対する知識も技術もほとんど持ち合わせていませんでした。
しかし、この一年が、その後の私の登山人生を大きく変える転機となったのです。
思わぬ天候の急変、初めて経験する雪上での困難、そして熟練者たちの動きに圧倒された岩稜帯での挑戦。
数々の経験を通じて、私は山で生き抜くための知識と技術の重要性を痛感し、貪欲に学び始めることになります。
この記事では、そんな私の2012年の登山記録と、そこから得た学びを共有したいと思います。
これから登山を始める方や、自身の成長を振り返りたい方の参考になれば幸いです。
私が登山を始めた頃
登山を始めた時に、唯一用意したのはガイドブックでした。
今では考えられませんけどね。
地図が載ってて、レベルも★で表現され、登山道の解説も載っていたからです。
これを見ながら行けば、大丈夫でしょう。
そんな軽い気持ちでした。
勉強の必要性を痛感
ガイドブックだけでは、まず登山口が判らずウロウロ。
さらに、途中で道が判らなくなってウロウロ。
★の数だけでコースを選んで、きつ過ぎて泣いちゃったこともありました。
だから、そんな経験から、登山について勉強しなきゃダメだ!!ってやっと気が付いたわけなんです
それからは、登山雑誌を毎月3冊しっかり読みこみ、主人と色々話し合いました。
更に、WEB上に上がっている登山者の記事も読んで勉強しました。
勉強に使った山雑誌
その頃に勉強のため読んでいたのは、TRAMPIN’(トランピン)地球丸社。
そして、山と溪谷(ヤマケイの愛称で有名)と PEAKSでした。
※TRAMPIN’は現在休刊になってます。
その他にも、ガイドブックを数冊買いました。
ガイドブックには、登山用語集や持ち物チェックリスト、さらには登山計画書などが載っています。
その計画書をコピーして使っていました。
私は専門家ではありません
登山ガイドでも、登山ライターでも無い私です。
そんな私が、山について色々と偉そうに述べているのは、こういう体験があるからです。
勉強は、今も日々続けています。
それは、登山装備や山の状況などが、ドンドン進化・変化しているからです
では、2012年の登山記録をごらんください。
1月はリハビリ登山から
12月は、仕事の忙しさから登山が出来ない私。
なので1月は、コースタイムが短い、登山道が歩きやすい、などの山を選んで登りました。
登った山は5座
1日 東京都青梅市の御岳山 929m。
登山お守りが買えます。そして、カタクリの群生地でもあります。
2日 埼玉県名栗の武川岳 1052m
8日 埼玉県、秩父の武甲山 1304m 人気の山なので週末は混雑を覚悟です。
15日 埼玉県飯能の伊豆ヶ岳 851m 駅から歩いて行かれます。
29日 東京都青梅市 長渕山ハイキングコース
知識が必要な伊豆ケ岳男坂
下の写真は、伊豆が岳の男坂を登っている様子ですが、ここは何人も怪我人や死者が出ています。
そして通行止め・登るのは自己責任で、などと書かれた札が登り口にあります。
しかし岩場登りに必要な、三点支持(三点確保)の知識を持っていれば、登れない岩場では無いと考えます。
それと岩場での注意点は、手元や足元ばかりを見ないこと。
時々顔を上げて、ルートをしっかり見極めないと、あらぬ方向へ進んでしまうことがあるからです。

寒い2月は体調不良
腰や膝に痛みがある私にとって、寒い時期は痛みとの戦いになります
それでも登山を続けなければ、筋肉は落ちてしまうので、入門者向けの山を選んで登り続けました。
技術の要らない山を7座
5日 埼玉県飯能市の天覧山~多峯主山271m ヤマノススメで有名になりました。
12日 埼玉県の関八州見晴台 770m
19日 東京都八王子市の高尾山 599m
ミシュランガイドに載ってから、激混みする山になりました。
そして「世界一登山者が多い山」とも言われています。
26日 東京都八王子市の今熊山~刈寄山~の陣馬街道 刈寄山 687m
花粉に苦しめられる3月
酷い花粉症の私には、辛い季節です。
それでも日差しが暖かくなる3月は、体も動きだすので、少し標高が高い山へも登りはじめました。
特別な技術は無くても登れる3座
11日 東京都奥多摩町の大岳山 1266.5m
初心者向けから上級者向けまで、色々なコースがあるので、自分に合ったコースを選んでください。
18日 都民の森、鞘口峠~三頭山へ 1531m 少し頑張れば登れます。
25日 埼玉県長瀞アルプスハイキングコース宝登山 497m 登山者で無くても歩けるコースです。
長瀞駅周辺で、天然氷のかき氷が食べられますよ。
天気が安定しなかった4月
寒の戻りや強風・雨や気温上昇など、低気圧に翻弄された月でした。
そんな中でも、登れる山を探して、登山を続けました。
技術が無くても登れる初心者向けの山
1日 埼玉県日高市の物見山~日和田山日和田山 305m
8日 埼玉県横瀬町の丸山 960m
15日 東京都奥多摩町六ツ石山 1478.9m
22日 埼玉県横瀬町の二子山 883m
雨や雪の日には、ぬかるんで滑って危険な個所が多いので、技術が必要になります。
しかし、晴れている日は初心者向けの山です。
ただし、前日が雨だった場合も危険なので、止めてください。
30日 東京都青梅市青梅丘陵ハイキングコース
JR青梅線の青梅駅から歩けます。
爆弾低気圧の恐怖を体験
爆弾低気圧と言うのは、温帯低気圧の1種で、短時間で急激に発達するものを指します。
天気予報では「急速に発達する低気圧」、といった言葉で表現されています
春先など、暖かい空気と冷たい空気の温度差が、大きい時に発生しやすくなるのです。
私が遭遇したのは5月でした
初めての山中泊を経験した5月
6日~7日 東京都、埼玉県、山梨県にまたがる雲取山 2017m
爆弾低気圧について
大型台風と同様に、体が飛ばされそうな爆風と、バケツをひっくり返したような激しい雨が降ります。
気温が急降下し、指が動かなくなるなど、真冬のような寒さになりました。
雨の降りだしから通過するまでに、1時間以上かかったように記憶しています。
雲取山荘
今現在の事は、その都度ネット検索や、行かれた方の記録で確認してください。
2012年に私が行った時は、連休直後だったので、小屋はガラガラに空いていて、1部屋を独占できました。
小屋の入口には大きなストーブがあり、廊下などには沢山の本が置いてあったのを覚えています。
当時は、1番ご飯が美味しく無い山小屋、などと言う汚名を着せられていました。
私は、爆弾低気圧に遭遇した恐怖や疲れから、ご飯をほとんど食べられなかったので、真相は分かりません(笑)
5月は9座
下に書いてある山名の他に、雲取山と七つ石山が入ります。
13日 東京都奥多摩の大岳山 1266.5m
20日 東京都桧原村の馬頭刈山と高明山~馬頭刈 884m
27日 埼玉県横瀬町の武甲山~小持山~大持山大持山 1294.1m

テント泊の技術を学んだ
小屋は週末や休日には、大変混雑します。
そこで、テント泊を始めることにしたのです。
コツや技術も必要
これからテント泊を始めるにあたって、日帰り出来る両神山を選び練習しました。
テントの張り方から、装備や食事なども色々持って行き、試行錯誤したのです。
ザックも、それらが収まる30ℓの物を新しく購入しました。
無くて困った、という不安を解消するために、とにかく色々持ったので、すっごく重くて苦労しましたね。
これも、経験したからこそ分かったことです。
日本百名山2座に登った6月
3日 山梨県&長野県の金峰山敗退
10日~11日 日埼玉県の両神山1723m
17日 埼玉県横瀬町二子山 883m
24日 山梨県の金峰山 2599m

北アルプス燕岳、雪上テントで凍えた夜
いよいよ北アルプスの名峰、燕岳へ。
連休だったことから、テント場は非常に混雑していました。
到着が遅れた私たちは、期待と不安の中で小屋から離れた雪の上に、テントを張ることになったのです。
しかしこれは、全く想定していなかったことでした。
下界では初夏と言える、7月でしたから。
高山に対する知識が無かった
深夜、強烈な寒さで目が覚めました。
7月だと言うのに、気温は氷点下まで下がっていたと思います。
体は震えが止まらず、ほとんど眠ることができませんでした。
この経験は、高山での寒さに対する私の知識と準備の甘さを、思い知らされました。
装備があるだけでは不十分で、状況に応じた使いこなしと、より深い知識が必要だと痛感したのです。
7月は3座
8日 埼玉県の棒の嶺 969m
15日~16日 長野県北アルプスの燕岳 2763m 2回目のテント泊
29日 東京都奥多摩町の御前山敗退

初めてのテント泊縦走をした8月
北アルプスの魅力を、強く感じた燕岳登山でした。
だから夏休みには、また北アルプスへ行きたいと、強く思ったのです。
白馬大雪渓は感動した
北アルプスの白馬岳へは、栂池~白馬大池~白馬岳~白馬大雪渓~猿倉、というコースを歩きました。
白馬岳までは、天気が悪く雲に包まれてガスガス。
せっかくの景色が、何も見えないという残念な結果となりました。
しかし白馬大池へ向かう途中から、青空が広がって素晴らしい景色を眺めながら歩けたのです。
そして白馬大池のテント場では、激しい雨の洗礼も受けて、テント内での食事を経験しました。
でも夜中に目を覚まして空を見上げると、素晴らしい星空が広がっていたことは、今でもはっきり覚えています
8月に登った山は4座
5日 群馬県の赤城山 主峰の黒檜山 1828m
19日~21日 北アルプス白馬岳2932m テント泊でしたが写真が残って無いのが残念!
2024年は、春から気温の高い日が続き、夏は猛暑続きでした。
そのため、この大雪渓は大きく崩れてしまい、通行止めになっていました。

初めての西穂高独標へ
8月に続いて9月も、テント泊で北アルプスへ行きました。
西穂高独標は、穂高連峰の端っこにある山で、コースは3つあります。
その中で、観光でも有名な上高地登る、少し長くてキツイ道を歩きました。
西穂山荘にテント泊して、山頂を往復するというコースを歩いたのです。
しかし岩場経験が少なかった私は、少しの岩場でもすごく怖かったのを覚えています
そして天気は悪く、何も景色を見ることが出来ないほど、ガス包まれていたのです
だから、もう少し経験を積んでから、絶対にリベンジする!と誓ったのでした。
9月に登った山は4座
2日 山梨県大弛峠からあちこちへ国師が岳 2592m
大弛峠から金峰山へ登るコースは、メジャーで初心者向けです
9日 東京都奥多摩町の御前山リベンジ 1405m
16日~17日 北アルプスの西穂独標2701m テント泊
30日 東京都青梅市青梅丘陵ハイキングコース
西穂独標
この時はまだ、岩登りの経験が浅かったんです。
なので、独標へ行くだけでも、怖くて怖くてドキドキだったのを覚えています。
登山者が多くて、岩場の昇り降りをする時、先の人が通過するまで待ってるほどでした。
でも、それが素晴らしい勉強になったんですよ。
前の人が、どこを持ってどこに足を置いて、どうやって進んで行くかを、見る事ができたからです。
この時はまだ、岩場でもヘルメットを被っている人は、ほとんどいませんでしたが、今は努力義務になています。
倒れるだけでも大怪我をするような場所なので、ぜひヘルメットを被って登ってください。


10月の北アルプスは寒かった
連休を使って、常念岳へ挑戦しましたが、7月の燕岳と同様で厳しい寒さを経験したのです。
北アルプスの夏は、8月~9月までだと、痛感したテント泊でした。
日が暮れると一気に気温が下がって、フリース+ライトダウンを着ても、寒かったのを覚えています。
常念岳往復コース
一ノ沢登山口から常念小屋へ真っすぐ登り、テントを張ってから常念岳に挑みました。
しかしこのコースは、心臓破りの坂というのがあります。
とてもキツくて長い登りだったので、テント場に着いた時点でヘトヘト。
主人は激しく足が攣ってしまい、常念岳へ登れるか心配したほどでした。
常念岳は、ガラ場と言って岩がゴロゴロしている、とても歩きにくい登山道です。
なので登山靴は、ミドルカットかハイカットの物がおすすめです。
10月は2座だけ
7日 群馬県の至仏山 2228.1m 岩が滑ることで有名なので、要注意です。
20日~21日 北アルプスの常念岳 2857m テント泊
初めて『秋のアルプス登山』で、高山の寒さを思い知らされました。
昼間は薄い長袖で、行動すれば暑いほどだったんですよ。
それなのに、日が傾くと一気に気温が下がって、ライトダウンを着ても寒さに震えました。

再び雲取山へ
初めて行った時は小屋泊しましたが、今度はテント泊したくて行きました
しかし11月の高山は、既に真冬だったのです。
凍結防止のために、出しっぱなしにしてあった外の水道が、翌朝には完全に凍り付いていました。
11月は4座に登った
3日~4日 東京都雲取山 2017m テント泊
この日はとても冷え込みました。
凍ることを想定して、水を出しっぱなしだったのに、ガチガチに凍っていました。
18日 山梨県 茅ケ岳 1704m
25日 埼玉県、関八州見晴台 770m
仕事が忙しい12月は1座
居酒屋勤務をしていた私にとって、12月は倒れそうになるほどの忙しさです。
なのでお休みの日に、登山をするほどの元気が残って無いんです。
でもやっぱり少しは歩きたいと思って、初心者向けコースで三頭山へ登りました。
2日 東京都奥多摩町の三頭山 1531m 都民の森からなら初心者向けです
都民の森には、色々なコースがあります。
三頭山の山頂に立たなくても、十分に楽しめるので、筋力作りに歩くには良いと感じます。
登山には知識と技術が必要
2012年を振り返ると、体力は格段に向上したものの、特に下山時の転倒が多かったことが強く印象に残っています。
これは、体力だけでは補えない技術的な未熟さがあった証拠です。
この一年を通じて、山は常に変化し、装備も進化し続ける中で、私自身も常に学び、経験を積み重ねる必要性を痛感しました。
登山は、ただ体を動かすだけでなく、知識と技術、そして判断力がを必要だということを、改めて感じた年でもあります。
これからも、安全第一で、変化し続ける山と向き合いながら、学びを深め、自身の成長を楽しんでいきたいと強く願っています
