2016年は、夏休みに絶対に行ってみたい!って思ってた計画があったので、1月から頑張って
山歩きをしていました。
5月から8月まで毎月、泊まりで山へ行っていました。
絶対に行きたい!って思っていた『白根三山縦走』は、最終日の判断ミスで体力の限界を超えてし
まい9月は体調が悪くて、思うように活動出来なくなってしまいました。
まだ若かった(今よりw)から、無茶なことをしていました。
それから5月には、最年少でエベレストに登った伊藤伴くんが登頂に成功しました!
前年に挑戦したのですが、ベースキャンプを襲った大きな雪崩で、登ることが出来なくての再挑戦
となりました。(直ぐ後に女子高校生が登って最年少記録は破られてしまったけど)
その伊藤伴くん、私が働いていた居酒屋のアルバイト男子の同級生で、店へも何度か来たという事
で、登頂後に記念に写真を撮ってもらっちゃいました。(ミーハー丸出しw)
とっても優しい好青年で、今は山岳ガイドとして活躍しています。
それでは、この年の山行を振り返ってみましょう。
1月=3座
10日 山梨県 甲州高尾山 1106m
11日 東京都桧原村 浅間峰 903m
17日 長野県荒船山(行塚山) 1423m
2月=5座
7日 長野県 守屋山 東峰1631.2m 主峰西峰1650.3m
14日 神奈川県 シダンゴ山 758m 宮地山 512m
28日 埼玉県 鐘撞堂山 330.2m
3月=8座
20日 静岡県 割石峠 1250m ~ 呼子岳 1313m ~ 越前岳 1504.2m~
富士見峠 960m
27日 東京都と神奈川県の境 大蔵里山 837m ~ 茅丸 1019m ~
生藤山 990.3m ~ 三国山 960m
4月=6座
3日 埼玉県秩父 琴平丘陵 399m
10日 埼玉県 日和田山 305m ~ 物見山 375m
17日 山梨県小菅村 大マテイ山 1409m
24日 東京都奥多摩周遊道路、月夜見駐車場 ~ 惣岳山 1348.5m~
御前山 1405m
5月=7座 テント岳1
4日 山梨県 夜叉神峠 1790m 鳳凰小屋テント泊
5日 薬師岳 2780m 観音岳 2840 m (鳳凰三山の内の2山)
15日 長野県 水の塔山 2202m 東篭ノ塔山 2228m
22日 東京都奥多摩町 六ツ石山 1478.9m
29日 東京都青梅市 青梅丘陵ハイキングコース 三方山 460m
6月=3座
11日 新潟県 弥彦山 634m 上級者コース(田ノ浦コース)標高0mの海岸から
弥彦山近くの旅館に1泊
19日 長野県 茂来山 1717m
26日 埼玉県 棒の嶺 969m 逆回りコース
7月=10座 小屋泊1
3日 埼玉県秩父 般若山 390m~釜ノ沢五峰~竜神山 538.5m~兎岩
9日~10日 福島県 会津駒ヶ岳2132.4m ~ 中門岳 2060m 駒ノ小屋泊
テン場無は有りません。
この日9日は雨が強く降っていて、翌日も7時過ぎまで小屋が揺れる程の強風
登れないかと思ったけど、その後急速に回復しました。
24日 東京都桧原村 大羽根山 992m~笹尾根~浅間峠
31日 群馬県角間山1981m~湯の丸山2101m
8月=5座 テント泊2
7日 埼玉県飯能市 多峯主山 271m ~ 天覧山 197m
11日~13日 山梨県 北岳 3193m 間ノ岳 3190m 農取岳 3026m
白根三山縦走
天空の縦走路と言われる白根三山を歩きましたが、この山旅は私の登山史上で1番の思い出に
なっている山行なので、段落を分けてご紹介したいと思います。
駐車場は奈良田
出発は奈良田バス停で、目の前に大きな駐車場があり夜中に着いて車の中で仮眠。
6時直ぐにっ広河原に着いた時は、すでに人でごった返していました。
9時半頃に二股の分岐に。ここには簡易トイレがあります。
私達の予定では、ココから直接方の小屋を目指すはずだったのに、道標を見間違えて大池小屋
へ向かってしまったので、草すべりと言われる急登を登ることになってしまいました。><;
重いザックを背負った主人の先を、自分のペースで歩き所々で止まっては主人を待ったけど
全く来る気配が無かったので、テント場が気になって後ろを気にしながらも肩の小屋へ向か
ってしまいました。(後で主人から大目玉ww)
北岳肩の小屋
そのお陰でトイレ前のフラットで楽な所に我が家を設営出来ました。
今現在は判りませんが、肩の小屋ではゴミ捨てOKだったんですよ。
持ち込んだゴミもOKでビックリしたけど、助かりましたぁ。
私もネット友達が働いていたので、おにぎりやフルーツの差し入れを貰って大喜び!!
翌日はご来光を見てから出発!ダウンを着てても寒かったです。
北岳から間ノ岳へ
北岳への登りは、キツかったですねぇ。(前日の疲れが残ってた)
山頂は、人が多くて座って休むような場所も無かったくらいでした。
次は間ノ岳で向かいます。
先が長いので、いつもなら2時間以上休憩無しで歩くスタイルの私達も、この時はちょくちょく
足を止めて景色を楽しみながらゆっくりと進みました。
中白根山を通過して進んで行くと、前方に間ノ岳が見えて来ました。
肉眼では、人が居るのまで見えましたよ。
綺麗な稜線に見えるけど、実は下のような岩場でした。
間ノ岳に近づくと、南から雲が上がって来ました。
さっきまで歩いていた所も見えなくなってしまうほどです。
高山では、雲の動きが本当に早いですよ。
間ノ岳の山頂は、とても広かったです。
人は多かったけど、混雑しないほどの広さがあったので、30分位ゆっくり休憩しました。
農鳥小屋へ
次は、今夜のお宿の農鳥小屋へ向かいます。
ここのご主人は『農鳥小屋のおやじ』として、怖いことでとっても有名なんです。
怒鳴られて、泊まるのを止めたという話しを聞くほどなんです。(^^)
間ノ岳を振り返って見ると、あっという間に雲に飲まれていきました。
下の写真は、1分も違わずに取った写真です。
どれだけ雲の動きが速いかを判って貰えると思います。
このくらい早く変わってしまうので、山で写真を撮る時は『今』を大切にしてくださいね。
12時43分に農鳥小屋が見えて来ました。
上の写真から1時間半かかって、小屋に到着しました。
休憩が多かったけど、肩の小屋から8時間超えました。^^;
『怖いおやじ』で有名なので、丁寧に「こんにちは、テント場の受付お願いします」と声を掛ける
と「あおいよぉ~」と機嫌よい声で現れたのは、これぞ山屋という感じおじさん。
この時のテント場料金は、1張り¥1000!! 1人では無くて1張り。やっすい!!
テント場は既にいっぱいだったので、なんとか隙間を探して張ることが出来ました。
ここの水場は、テント場から降りる事20分だって。
綺麗で美味しい水だって言われたけど、報復40分だと考えると躊躇しちゃって小屋で水を買いま
したが・・・過去イチ不味い水でした。汗
下まで汲みに行けば良かったと思ったけど、主人も疲れているから嫌だと言って、水筒に使う分も
しっかり煮沸しました。(それでも不味かった)
トイレもワイルドで、建物の壁には隙間があって中が見えちゃうし、床板の真ん中に四角く切り取
った穴が開いてるだけ。
出て来たお姉さんも「いや~ワイルドだったわぁ」って。ww
朝は4時起きだったけど、テント撤収をしている時に雲が上がって来ていました。
そしたら『農取おやじ』が来て「まだ居たのか!ノロマまだぁ。見ろ!雲が上がって来てるだろ
う?天気が悪くなる証拠なんだ、サッサと出発しろ!」って半笑いで言われてしまいました。
そして、テントのフライを近くの木に掛けて乾かしてたお兄さんに「何やってんだ!植生を痛める
な!ここはあんたの家じゃ無いんだからな!」と一括。農取おやじ全開!!(^0^)
でもその後「どこまで行くの?・・・だからのんびりしてるのか、気をつけてね」と笑顔で送って
くれてビックリしちゃいました。^^
おじさんは、テント場を周って毎日綺麗にしているとかも話をしてくれましたよ。
ゴミを残していくだけでなく、排泄物まであったりするそうです。
テント泊する人の、マナーが悪すぎですね。”(-“”-)”
この日は、機嫌が良かったみたいですね。
農取小屋のおじさんは、山を愛し登山者を心配する、心優しいおじさんなんだと思いました。
水沢小屋へ
もう1泊して帰る予定で水沢小屋へ向かいました。
20分くらい登って振り返ると小屋はもうガスに包まれていました。
そして、こんな天空の縦走路もこれで見納めになるのでした。
西農鳥岳を過ぎると、大きな岩場がありました。
ここは、出っ張りが小さくて大きなザックを背負ってる私達には、少し難しかったですけど
前から来た人が歩いた所を良く見ておいて、その通りに登って行きました。
こんな所を歩くんだから、気持ち良いんですよぉ、森林限界の世界って。
そして農鳥岳に着きました。後ろに見える山は、奥から北岳・間ノ岳です。
こうやって見ると、良くこんなに自分の足で歩いてきたなぁって感動しちゃいました。
大門沢小屋へ
ここからは、下る一方です。
下降点という分岐の後ろ側に、ちょっとした山頂があったようで主人は行きましたが、私は体力温存
のために、少しでも余計な動きはしたく無かったので、分岐で待っていました。
長めの良さは終わり、とうとう樹林帯へ入ってしまいました。
いつもの登山なら、やっとここまで降りて来たか・・・って思う所なんですけど2泊も天空の美し
い道を歩いて来た私達は、あ~あ終わっちゃったぁって気分でした。
ところが、この樹林帯がすごく大変な道だったんですよぉ。
沢を何度か渡り、ボロボロの橋を渡り、水を触れる所に着た時、手や頭を洗って残りわずかだった
水筒に補充しました。
農鳥小屋の水より何倍も何倍も美味しかったですよ。(今は生水を飲まないでくださいね危です)
水を満タンにしてホッとしたのに、20分も歩いたら大門沢小屋に着いてしまいました。^^;
大門沢から下り
今夜は、ここにテント泊する予定でいました。
テント場は、半分以上埋まっていましたが、まだ入る事はできました。。。ただ、トイレが・・
農鳥小屋並みの酷いボロトイレで、離れていても異臭を感じる程でトイレの直ぐ裏側がテント場。
ここに着いたのが11:30で、農鳥小屋から既に5時間以上歩いていました。
でも!小屋の横の登山道には『奈良田まで3時間半』と書いてあったんですよ!!
ココまで5時間以上歩いたとしても、私の足でも後5時間くらいで下山が出来る。
この判断が大きな間違いでした。
2泊して3日目で体はヘトヘトに疲れているはずなのに、『アルプスマジック』が掛かった私達は
それほど疲れて無いから歩けるんじゃない?という判断に至ってしまったのでした。
ゆっくり休みながら行っても、今が11:30分でここで30分休んで12時に出たとしても暗く
なる前に駐車場に戻れるでしょう。
主人と2人で、こんな話し合いをして泊まらずに下山するという決断をしてしまいました。
奈良田まで
奈良田までの道のりは、普通の登山と変わらない樹林帯の中を歩く登山道でした。
アルプスマジックが解けてしまった私達は、一気に疲れが出てしまい10分位歩いては立ち止ま
るようになってしまいました。
特に17㎏近い重さのザック(最後の1泊分の食料も入っているから)を背負っている主人の疲
れは、見るのも可哀想に思うほどで1時間おきにBCAAのサプリメントを飲んでもらって、少しず
つ少しずつ歩きました。
岩場は怖く無い私だけど、丸太の橋は怖くてへっぴり腰です。ww
その後は、川の中を歩くような所もありました。
一旦すごく広い場所に出るのですが、その後は急な下り坂になって、疲れた足と身体にはキツかった
ですねぇ。
この橋を見た時は、絶句しちゃいました。
綺麗な橋でも丸太の上を歩くのが怖い私なのに、ロープは中央まででその先はただの丸太。 汗
その先は、こんな下りもあったりして・・・危険個所多発
17:00 山から出たと思ったら砂防ダムのような所でした。
このまま林道を歩いて行くのかと思いはしゃいだ主人ですが、残念ながら直ぐに山へ入ってしまっ
たのでした。
そしてこの登山道が、また急でゆっくりゆっくりしか進めないほど。。。
この急坂を下ると、長いつり橋の『もりやま橋』に出ました。
川の方を見ると、救急車や消防車が何台も停まっています。
山岳救助の訓練でもしているのかと思ったら、橋を渡り切った所で声を掛けられました。
「農鳥岳から降りて来て左に折れた辺りを通りましたか? 倒れている人を見ませんでしたか?
何時頃でしたか?」って聞くから、「下降点の所ですか? 鎮魂の鐘の所ですか?」って聞くと
その名前も知らないと言うんですよ。
話しを聞くと、私達が通過した後に滑落した人が居た様でしたが、場所の特定が出来ない上にすで
に時間は17時を過ぎているので、今日の捜索は打ち切りだって言っていました。
主人と2人で顔を見合わせて、あの辺って滑落するような所ってあったっけ???
こんな風に、普通に歩ける場所でさえ滑落事故が起こってしまうのが山。
自分の技量に合って無い山を歩いたか、私達のように疲れているのに強行してしまったか・・
夏とは言え、夜はダウンを着る程寒くなる所です。
その後の話しは、ネットにも上がって無かったので全く判りませんが、気になりましたね。
下山から駐車場まで
つり橋から少し歩いたら林道に出ました。
私達は、高山の岩場を長い距離歩く為に、靴底が硬いアルパインブーツを履いていました。
しかもモンベルの靴の中で1番重いと言われていた、ゴツイブーツです。
この靴で舗装された道を歩くのは、もの凄く苦痛なんですよ。
足の裏がヒリヒリ痛くなっちゃうんです。
そこで私達は、テント場で履く為に持っていたサンダルに履き替えました。
アプローチシューズなら、もっと楽に歩けたと思いますけどね。
履き替えて足は楽になったけど、この重い靴を持って歩くのも凄く辛かったですよぉ。ww
下山した所にあった地図です。
黄色い線を歩いて、青い線は駐車場までの道ですが、奈良田の位置が明記していないので正確には
判らなくて、こんな感じかなぁ?ってとこです。^^; 過去過ぎて記憶も曖昧。
駐車場からバスに乗るとトンネルを通るのですが、私達が車道に出たのはトンネルの直ぐ横だった
ので、駐車場までかなり長く歩きましたよ。
車に着いたのは18:30で、ザックを下して靴を脱ぎ始めた所で、日が暮れました。^^;
結局、この日の行動時間は12時間となってしまいましたが、とっても達成感があって楽しかった
素晴らしい山旅でした。
それでは、登山記録の続きにもどります。(^0^)
9月=0座
白根三山の疲れが酷すぎて、また現実社会に戻ったのに夢冷めず状態で、精神的に酷く不安定に
なった事や、腰・股関節・膝などに強い痛みが出てしまったので、9月は山歩きを休みました。
10月=7座 車中泊1
9日 長野県美ヶ原高原 王ケ頭 2034m 車中泊1
10日 長野県美ヶ原高原 王ケ鼻 2008m
16日 埼玉県南天山 1483m
23日 茨城県 筑波山 男体山 871m 女体山 877m
30日 山梨県 日向山 1660m
10月は、緩い山でリハビリを行いました。
11月=1座
6日 東京都あきる野市 麻生山 794m
12月=0座
12月は居酒屋の稼ぎ時、忙しくてヘトヘトで山行出来ずでした。
1年を振り返って
55歳という年齢と、登山6年目というノリに乗った1年間でした。
50歳まで、身体が弱くて全く運動をして来なかった私が、散歩から初めて12時間も歩けるほど
に成長したのは、嬉しかったですねぇ。
薬無しでは動けない私ですが、それでもこれだけの山行を行うことが出来たんです!!
若い方や疾患の無い方は、少し運動して筋力を付ければ、こんな素敵な山歩きを行うことが出来る
のですから、是非ドンドンと山へ行って素晴らしい体験をして良い思い出を作ってくださいね。
ただし、今回私達が「なんであんな所で滑落?」というような所で事故が起きています。
また本人がどこにいるか判らなければ、捜索する事も出来ません。
登山をする時には、必ず登山届を出して、出来れば『ココヘリ』に加入して常に自分の居場所を
確認してもらえるようにしておくのが良いと思います。
自分が電波を発しても、遭難したことを届け出てくれる人が居なければ、捜索は始まりません
登山届は、家族や友人にも託しておいてくださいね。(^^)