アイゼンを持って無いかたは、どんな物があって、どれを選んだら良いんか。
また、どういう使い方をすれば良いのか。良く分からないと思います。
この記事は、そんな悩みを解決できる内容になっています。
冬に必要なアイゼンは、雪や氷の上での歩行をサポートする重要な装備です。
寒い季節に登山をする時、安全かつ効率的に移動するための、心強い相棒になります。
今回は、登山用アイゼンの3種類について解説します。
タイプ別のおすすめアイゼンもご紹介しているので、ぜひ最後までごらんください。
冬山登山に必要な装備、アイゼン
冬の登山道は、前日に雨が降っていなくても、凍っていることが多いです。
それは、土中の水分で霜柱が出来て、日中の温かさで溶け水となり、土を濡らします。
夜に気温が下がると、その水分が凍るという訳です。
半日日陰になるようなところや、山から水が染み出るような場所は、酷く凍るので注意が必要です。
アイゼンとは
まずは、そもそもアイゼンとは何か?という点からお話しましょう。
率直に言って、凍った登山道や雪の上を安全に歩く為の道具、ということです。
裏側に、金属製の鋭い刃が何本も付いていています。
その爪が、氷や雪面に食い込むことで、滑り難くなり安全に歩くことが出来るというものです。
アイゼンの種類
大きく分けて、次の3種類があります。
前爪があるもの・軽アイゼン・チェーンスパイク(チェーンアイゼン)です。
私は、この3種類を持っているので、それぞれご紹介します。
前爪が有るタイプ
雪が深い場所や、岩場が有るような山で使います。
一般的には、12本爪を使いますが、私のものは10本爪アイゼンです。
写真の右側が前になり、中央のプレートでサイズ調節をします。
足が小さい人・筋力の弱い人は、12本爪より少し軽い10本爪アイゼンでも十分に役立ちます。
軽アイゼン
前爪が無くて足の裏にだけ爪が有る、アイゼンです
軽アイゼンという名前ではありますが、凍った道ではしっかり威力を発揮してくれますよ。
だって、ガッチンガッチンに凍っていても、爪を差し込むようにすれば、難なく歩けますから。
一般的なのは、下の画像の6本爪ですが、4本爪や2本爪もあります。
でも、2本爪は、高下駄を履いてるのと同じことですから、不安定さがあり慣れが必要です。
安全性を考えるのならば、6本爪をおすすめします。
上の写真で、左側はお借りしたもので新品です。
右の写真は、私のもので使い込んでいるので、かなり痛んでいます。
チェーンスパイク
鎖に爪が付いていて、靴に当てる部分はゴムで出来ているのが、チェーンスパイクです
装着する時は、履くようにして下から靴に被せます。
製品によって爪の数は様々ですが、19本爪が1番多くの人に使われているようです。
残念ながら、ガチガチに凍っている所では歯が立たないんですよ。
斜面だったらなお更で、爪が短いから氷を引っ掻きながら滑り落ちてしまいます。(経験済み)
でも、軽量でコンパクトなので、寒くなったら『安全の為にザックに入れて置く』と良いでしょう。
タイプ別おすすめアイゼン
12本爪
本格的な12本爪のアイゼンです。
JOSHMILLの12本爪は、かかと部分が私の物と同じく、TPE素材になっています。
なので普段履いているの登山靴を、そのまま使うことができます。
さらに、ベルトが緩み難いバックルになっている所も良いです。
途中で緩んで来てベルトを締め直す、というストレスが無くいですからね。
6本爪軽アイゼン
私が持っている物と同タイプの6本爪軽アイゼンです。
出番が多いアイゼンにも、デメリットはあります。
それは、歩いている内に底部分に雪が固まって、くっ付いてしまい『雪団子』が出来る事。
しかし、このEVERNEWは、その『雪団子』を出来難くする構造になっています。
それが、スノーガードというプレートです。
このプレートは、平らになっているので、雪が付き難いという訳なのです。
雪団子が付くと、重くなるし爪が食い込まなくなってしまい、とても歩き難くなります。
だから、この団子が出来難いと言うのは、とても嬉しい機能なんですよ。
ベルモント(elmont)6本爪アイゼン
こちらも、スノーガードが付いているので、雪団子が出来難くてストレスが少ないです。
上の軽アイゼンとの違いは、靴を止めるベルトにあります。
12本アイゼンのように、靴に巻き付けて締めます。
調節金具と前にあるフックによって、緩みにくくなっています。
チェーンスパイク
19本爪のチェーンスパイクです。
日本山岳ガイドが監修したチェーンスパイクなので、細かい所に安全性の配慮があります。
それは、履くように装着してる事でズレやすい、というデメリットを改善するためのものです。
靴の甲部分でベルクロバンドを使い、履き口部分を押さえることが出来るんですよ。
また、耐寒性が高いTPEゴムを使用している事。
耐久性と防錆性の高い、高品質なステンレスを使っている所も、おすすめポイントです。
まとめ
アイゼンが必要な理由や、アイゼンの種類・用途などを解説しました。
凍っている登山道や雪道を、安全に歩くための装備、それがアイゼンです。
種類は、前爪がついているもの、軽アイゼン、チェーンスパイクの3種があること。
それぞれのアイゼンで、使い道が違う事、などです。
冬山も楽しもう!
冬山は、凍ってる所があって怖いから行かない!なんて言わないでくださいな。
安全に歩くための装備である、アイゼンを持って冬の山へも出かけましょう。
冬は木々の葉が落ち、空気が澄んでいるので、遠くの山まで見渡せます。
だから、同じ山へ登ったとしても、夏とは全く違った山に感じてしまうほどなんですよ。
また、雪の中を歩くというのも、冬にしかできない体験ですからね。
まだ冬山へ行った事が無い人は、是非この違いを楽しみに登山を行って頂きたいです。
そのためには、安全に登山を楽しむ装備である、アイゼンをザックに入れて山へ行きましょう。