ファーストエイドキッドは、山の中で使う救急箱のことです。
色々入っている市販品がありますが、そのまま持っているだけでは過不足があります。
なので、自分用にカスタマイズする事が大事。
特に常備薬や処方薬は、2~3日分入れておくことも忘れずに!
あなたの薬は誰も持って無いし、山小屋にも山の病院にも無いからです。
今回は、自分だけのファーストエイドキッドを作るために、基本セットをどう替えていくか?
必要な物・要らない物などについて解説します。
ファーストエイドキッドは
簡単に言うと、救急箱ということです。
登山だけでなく、野外で怪我や病気などの時に素早く処置する為の用具、のことを言います。
病気や怪我によっては、一刻を争う場合も出てきますね。
だから直ぐに対処出来るように、必ずザックに入れておいてください。
まずは市販品を買う
ファーストエイドキッドは、色々中身が入った市販品が売られています。
何を用意したら良いか、分からない時は、まず市販品を購入するのも良いでしょう。
市販品の過不足
ファーストエイドキッドは、色々な種類が販売されています。
良く見ると、要らない物や足りないと思う物など、があったりするんですよ。
でも全てを個々に購入するとなると、それはそれで大変。
なので、まずは市販品を購入して、不足分を補うと良いでしょう。
ファーストエイドキットの中身
多くの市販品には、以下のような物が入っています。
ハサミ・ガーゼ・ポイズンリムーバー・三角巾・アルミブランケット・消毒綿・多機能カード
全ピン・ピンセット・テーピングテープ・使い捨て手袋・丈夫な紙製テープ・止血帯・ホイッスル
絆創膏と包帯と綿棒のセット
多機能カードとは
ファーストエイドキッドに入っているもので、1つ気になるのが多機能カードですね。
これは、万能ナイフのような便利ものです。
説明では、ナイフや缶切り、ドライバーの機能が・・・書かれています。
ナイフは重さや大きさもありますが、こちらはカードなので嵩張らず軽いので、邪魔になりません。
ファーストエイドキッドを自分用に
市販品の中身を書きましたが、これには足りない物があるのですが、何が足りないか判りますか?
そう!それは『薬』です
自分用は自分で用意
全くの健康体で、普段から薬なんて飲んでないよ!って人には、拍手を送ります ^^
でも登山で体が疲れると、普段は元気な胃腸も具合が悪くなったり、疲れから熱を出す事もあります
なので『もしかしたら必要になるかもしれない』という薬を足して、持ち歩きましょう。
薬事法によって、たとえ市販薬であっても、飲み薬を他人に渡すことは禁止されているからです。
自分に合ったものを
飲み薬
特に忘れて困るのは、処方薬です。
山によっては、診療所が開設されている所もありますが、多くの薬はありません。
だから処方薬は、必ず忘れずに持って行ってください。
持って行く量は、何か予期せぬ事態が起きた場合でも、間に合うように最低3日分が良いでしょう。
アルコールアレルギーの人
市販品では、消毒用綿が入っていますが、アルコールアレルギーのある方は使えませんね。
手や傷口を洗う事が出来ない山では、汚れを拭き取るしか無いので、ウェットティッシュが必要です
またファーストエイドキッドは、自分のためだけに使うとは限りません。
ケガ人に遭遇したら、その人を手助けする必要がありますね。
そんな場合も想定して、アルコール不使用のウエットティッシュを、用意しておきましょう。
視力が悪い人は
予備の眼鏡や、コンタクトレンズも必要ですね。
うっかり落として、壊してしまった場合、見え無かったら歩けないからです。
コンタクトを使っている人は、装着前に必要なものも、忘れずに入れておきましょう。
ライター
刺抜きや傷についたゴミや石などを除く時は、先端を消毒する必要があります。
消毒綿を使う事はもちろんですが、傷口の周りなどを拭いて足りなくなる場合も想定しましょう。
そんな時には、ライターで炙って先端を消毒することが出来るので、覚えておいてください。
傷を洗う物
患部が汚れて無ければ良いのですが、登山では土や出血・ゴミが付いて汚れている場合が多いです。
そんな時に、消毒綿やウェットティッシュで拭くと、汚れを傷の奥へ入れ込んでしまいます。
そこで『洗い流す』という方法がベストなんです。
ミニサイズの消毒液や、小さなペットボトルに水を入れて持っていると良いですね。
ペットボトルの蓋を利用する
家で不要になったペットボトルの蓋に、小さな穴を開けて持って行くと、とても洗いやすいです。
穴あきの蓋を使うことで、水がシャワーのように出るからなんですよ。
左利きの人はハサミも
うっかりしがちなのが、ハサミなんです。
市販品に入っているのは右利き用なので、左利きの人は自分で購入した物に入れ替えてください。
シップや冷やすもの
腰痛や膝痛になった時は、シップがあると随分と楽になります。
また捻挫をした時は、痛みと腫れも出てくるので、冷やすと悪化を防げます。
熱が有る時におでこに貼るもの(〇〇ピタッ!)は、長時間冷やせるのでオススメですよ。
これは熱中症になりそうとか、なってしまった時にも使えます。
絆創膏のおすすめ
普通の絆創膏よりも、防水絆創膏の方がはがれにくいのでオススメ。
さらに体液や血液が出ている場合は、『貼るだけで傷を治す』というタイプがベストです
実際に使った事があって、本当に痛みが和らいだし治りも早かったんですよ。
ファーストエイドキットのポーチは必要?
市販品の多くは、赤いポーチに入っています。
赤い色=緊急であるというイメージを、多くの人が持っているからでしょう。
また黒っぽいザックの中でも、真っ赤な色は良く目立ちますからね。
リンク付きファスナーが◎
入れ物は、自分の好みで良いでしょう。
ただし、どんな状態であても、サッと蓋が開けられることが大事です。
もし指先を怪我して使えなくても、歯で噛んで開閉が出来るという理由からです。
張りのある袋
ある程度、張りのある素材のもの、そして防水性のあるものから選ぶと良いでしょう。
それは、絆創膏がクシャクシャになりがちで、裏側の紙が剥がれてしまう事もあるからです。
またハサミやピンセットなど、危険な物もあるので、簡単に穴が開かない素材が良いですね。
無くても良いもの
ホイッスル
市販のファーストエイドキッドには、ホイッスルやライトまで入っている物もあります。
でも、ザックにホイッスルが付いていたら、不要ですよね。
登山は荷物を軽くしたいから、エマージェンシーキットに入れる必要は無いということです。
ライト
登山へ行く時は、たとえ日帰りだったとしても、ヘッドランプを持って行く事が必須です。
なので、これもエマージェンシーキットに入れる必要はありません。
予備の電池も、ヘッドランプと一緒に持ち歩くのが常識となっています。
まとめ
ファーストエイドキッドは、自分用にカスタマイズして、持ち歩くことが大切です。
市販の内容のままにしないで、不要な物は出して必要な物は加える必要があります。
特に、飲み薬は普段から飲みなれているものを、処方箋がある人は2~3日分を持つこと。
また、それぞれの使い方を予め予習しておくこと、これも緊急時に慌てなためには必要です。
入れ物は自分の好みで選べば良いのですが、雨に濡れることを想定して、水を通さない物が良いです
いつどこで怪我をしたり具合が悪くなるのかは、誰も予想ができません。
何があっても、直ぐに対処できる準備をしておく必要があります。
あれもこれも持ち過ぎて、ザックの重さで疲れてしまっては、楽しむはずの登山が台無しです。
しっかり厳選して、ミニタイプを持つなど軽量化の事も考えながら、自分用のエマージェンシー
キットを作って、必ずザックに入れて出かけてくださいね。(^^)